政府与党連絡会議
平成30年1月5日、安倍総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「皆様、改めまして明けましておめでとうございます。政権交代から5年。自民党、公明党の連立政権は、国民の皆様から頂いた負託に応えるため、一日一日、政策を前に進めてまいります。
名目GDPは過去最高を更新し、高卒や大卒の皆さんの就職率も過去最高の水準となり、生産年齢人口が390万人減る中でも、雇用は185万人増えている。日本経済は今、デフレ脱却への道のりを確実に前進しています。
次の通常国会は、働き方改革国会であります。歴史的な労働法制の大改革に挑戦します。子育て、介護など、それぞれの事情に応じた多様な働き方を実現してまいります。経済の成長軌道をより確かなものとし、一億総活躍社会を実現するため、補正予算、来年度予算、関連法案の一日も早い成立に向け、与党の皆様には引き続きの御協力をお願いいたします。
来年春には、天皇陛下が御退位され皇太子殿下が御即位されることになります。国民の皆様の祝福の中でつつがなく行われるよう、今年の初めから所要の準備を一つ一つ確実に進めてまいりますので、皆様の御協力をお願い申し上げます。
来週から、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国及びブルガリア、セルビア、ルーマニアの6か国を日本の総理大臣として初めて訪問いたします。日本外交のフロンティアを広げるとともに、本年前半のEU議長国であるブルガリアを始め、各国首脳と胸襟を開いて意見を交換し、北朝鮮問題など国際社会が直面する喫緊の課題について緊密な連携を確認したいと思います。
今年は、防衛大綱の見直しに向けた議論が本格化します。専守防衛は当然の大前提としながら、我が国を取り巻く厳しい現実に真正面から向き合い、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていきたいと考えています。
昨年末、沖縄の米軍北部訓練場4000ヘクタールについて、土壌汚染等の調査を終え、土地所有者の皆様への引渡しを完了しました。本土復帰後最大の返還であります。やんばる国立公園への編入、そして世界自然遺産への登録に向けた一歩となる、今後の沖縄観光の更なる振興に大きく寄与するものと考えています。今後とも、基地負担の低減に政府与党一体となって全力を尽くしてまいる考えでございます。
本日、羽生善治氏及び井山裕太氏に対し国民栄誉賞の授与を決定いたしました。御両名は、将棋界初の永世七冠、囲碁界初の2度の七冠同時制覇という歴史に刻まれる偉業を達成され、国民に夢と感動を、社会に明るい希望と勇気を与えられました。御両名には、今後ますます御活躍されますことを期待したいと思います。
本年は実行の1年であります。昨年の総選挙でお約束した政策を一つ一つ実行に移してまいります。自民党、公明党の安定した政治基盤の上に立ち、改革を力強く進めてまいりたいと考えていますので、本年もどうぞ皆様よろしくお願い申し上げます。」