日米首脳会談等
平成29年11月6日、安倍総理は、迎賓館赤坂離宮でアメリカ合衆国のドナルド・ジョン・トランプ大統領と首脳会談等を行いました。
両首脳は儀じょう隊による栄誉礼及び儀じょうの後、ワーキングランチ及び会談を行いました。続いて、拉致被害者御家族との面会を行い、共同記者会見を行いました。
最後に、総理は晩餐会を開催し、挨拶で次のように述べました。
「本日、私の大切な友人、トランプ大統領とメラニア夫人の初めての訪日を記念し、歓迎の晩餐会を催すことができ、大変うれしく思います。
昨日のゴルフ外交は世界から注目を浴びました。スコア以外は全て発表させていただいたところでございますが、日米同盟の絆の強さを世界に発信することができたと思います。ただ、日米のゴルフ外交は、私たちが初めてではありません。ちょうど60年前、私の祖父とアイゼンハワー大統領とのゴルフが最初であります。
プレーの後、アイゼンハワー大統領は、大統領になると嫌なやつともテーブルを囲まなければならないがゴルフは好きなやつとしかできない、と語ったそうであります。私が、これに付け足すとすれば、更に2度ゴルフをするのはよほど好きなやつとしかできない、ではないでしょうか、大統領。
昨日は松山さんにゴルフを御一緒いただきましたが、本日は、松山さんの先輩である青木さんに御参加いただきました。昨日のゴルフでも、実は大統領と青木さんのことが話題になりました。世界を魅了したあのパッティングであります。そのとき、ドナルドはこう言いました。Mr.アオキのパッティングは、芸術だった。でも、あの打ち方は彼にしかできない。決して真似(まね)をしないほうがいいだろう、と。次回は、是非一緒に回らせていただきたいと思います。
さて、メラニア夫人は、本日、書道を体験いただき、『平和』の『平』をメラニア夫人が書かれ、『和』を私の妻が書いたそうであります。正に日本と米国が手を携えて、地域と世界の平和に貢献する。日米同盟を象徴するすばらしい共同作業であったとこのように思います。
そして、この2日間、私とトランプ大統領は、多くの時間を掛けて世界の様々な課題について、深い議論を行うことができました。トランプ大統領とメラニア夫人に、拉致被害者とその御家族の皆様にお会いいただいたこと、改めて感謝したいと思います。
トランプ大統領とお目にかかったのは、わずか1年前でありますが、半世紀を超える日米同盟の歴史において、首脳同士がここまで濃密で深い絆に結ばれた1年間はなかったと思います。
両国友好関係を支えてきたのは、首脳同士だけではありません。政治、経済、文化など、様々な分野で支えていただいているリーダーたちの努力があったからこそであります。本日は、日米の友好に日頃から尽力いただいている各界の方々にも御参加いただきました。この場をお借りいたしまして感謝申し上げますとともに、更なる関係の発展に向けて引き続きお力添えいただければ幸いでございます。
最後となりますが、トランプ大統領の初めての訪日は、本当に歴史的な訪問になったと思います。その最後の夜を心ゆくまで楽しんでいただければと思います。そして、ここ日本から始まったトランプ大統領とメラニア夫人のアジア歴訪の旅が、大成功に終わることを心よりお祈り申し上げます。
それでは、お2人の御健康と御多幸、そして日本国民と米国民の友好関係がより一層発展していくことを祈念して、杯を上げたいと思います。乾杯。チアーズ。」