米国による関税措置等についての会見
(トランプ・米国大統領は、関税措置の詳細を明かし、日本にも24パーセントの追加関税をかけると表明し、日本はコメに700パーセントの関税をかけているとも主張し、また、日本時間3日13時過ぎからは、自動車に25パーセントの追加関税が適用されたところ、トランプ大統領の演説内容や関税措置について、今後の国内対策の方針、開始時期について。また、第一次トランプ政権での日米貿易協定の内容が反故にされるような状況だが、アメリカに抗議する考えはあるか、総理から電話や対面協議で、トランプ大統領に直接申し入れる考えはあるかについて)
事実関係は今、御指摘のとおりであります。我が国は2019年以来、世界最大の対米投資国であります。日本企業は、米国経済に多大の役割を果たしてまいりましたし、今もそうです。特に、日系の自動車メーカー、これは約616億、対米の直接投資を行い、そしてまた、230万人の雇用を創り出しております。これらは世界一と言っても過言ではありません。アメリカ政府に対しましては、これまで、一方的な関税措置について、様々なレベルで見直しを申し入れてまいりましたが、それにもかかわらず、このような措置が実施されたということは、極めて残念であり、不本意に思っております。
アメリカ政府によります広範な貿易制限措置は、日米両国の経済関係だけではなくて、世界経済、あるいは多角的な貿易体制全体に大きな影響を及ぼすものであります。WTO協定や日米貿易協定との整合性について、我が国として、深刻な懸念を有しております。コメにつきましても、正確な事実関係、すなわち、国家貿易で輸入しておりますミニマム・アクセス米、これは輸入差益のみで輸入をしておりまして、関税は無税でございます。それ以外の輸入には、1キロ当たり341円、関税を課しておるところでございますが、アメリカ政府はコメについても言及をいたしました。今般の相互関税措置を発表したということは、コメについて言及したことも併せて考えれば、先ほど申し上げましたように、極めて遺憾に思っておるところでございます。今後も、アメリカに対しましては、措置の見直しを強く求めてまいります。閣僚あるいは事務方がきちんと積み上げてまいりますが、その上で、私自身がトランプ大統領に直接話しかけていくということが適当であれば、最も適当な時期に、最も適切な方法で働きかけてまいるということを全くちゅうちょするものではございません。同時に、関税措置によります国内産業への影響、これを十分に精査をして、万全の支援をいたしてまいります。
4月1日の会見におきまして、私から方針を説明したところでありますが、実際に関税が発効しましたことを受けまして、短期の対応として、具体的に支援策を実施をいたします。第1点は、全国に特別相談窓口を設置をいたします。これは本日から立ち上げるものでありますが、政府系金融機関、商工団体など、全国約1,000か所に相談窓口を設置をいたしました。中小・小規模事業者の皆様方の御懸念、御不安、御相談には、徹底して丁寧にきめ細かく対応いたします。これは、政府に情報が集まるのを待つのではなくて、副大臣、政務官などを、自動車産業が集積している地域、あるいは関連工場に派遣をいたします。これが1点目。
2点目は、資金繰り、資金調達への支援であります。関税の影響を受けました中小・小規模事業者の皆様方向けに、日本公庫のセーフティネット貸付の利用要件、今は売上高が5パーセント以上減少することを要件といたしておりますが、これを緩和をし、支援を強化をいたします。国際的な取引につきましても、日本貿易保険(NEXI)を通じまして支援を行います。
3点目、自動車部品サプライヤーの事業強化のための支援を行います。中堅・中小の自動車部品サプライヤーの皆様方に対しまして、経営アドバイス、あるいは各種支援を紹介します「ミカタプロジェクト」というものを強力に実施をいたしてまいります。総額3,400億円の生産性革命事業の一つであります、ものづくり補助金、総額1,500億円の新事業創出補助金について、優先的に採択をいたします。サプライチェーンにおいて、適切な価格転嫁が阻害されないよう、関係業界に対しまして、事業所管大臣から強く要請をいたします。今後、相互関税の発効が見込まれるのでありますが、その影響を受ける事業者に対しても同様の支援を行います。これらの支援を着実に実施をいたしますことで、事業者の皆様方の御不安にきめ細かく対応いたします。
本日の午後、関係閣僚に参集いただき、必要な対応について指示をいたします。今朝、11時半でありますが、自民党の小野寺五典政調会長にもお越しをいただき、産業界への影響を十分に把握しつつ、必要な対応について検討を行うように指示をしたところでございまして、政府・与党一丸となって、国民の生活、雇用、産業、必ず守り抜いてまいります。以上です。