日米比首脳テレビ会議等についての会見

更新日:令和7年1月13日 総理の演説・記者会見など

(日米比首脳テレビ会議について。また、トランプ次期大統領の就任が間近となっているが、海洋進出を強める中国に対する安全保障面での連携を、今後どう進めていく考えか。総理とトランプ次期大統領との会談の調整状況について。日本製鉄によるUSスチールの買収に関してどのようなやりとりがあったか。)

 先ほど、バイデン・アメリカ合衆国大統領、マルコス・フィリピン共和国大統領とのオンラインによります会談、テレビ会議っていうんですかね、これを行ったところであります。ここにおいては、もちろんバイデン大統領最後のお仕事ということもあり、そういう意義もあろうかと思いますが、3か国において、昨年4月、初めてこの3か国の首脳会談を行いましたが、それに引き続きまして、これから先、3国間の海洋安全保障、経済安全保障、インフラの強靱(きょうじん)化といった分野での協力の進展を確認をし、今後ともそれを続けていくということで一致をみたところであります。国際情勢は、非常に複雑さを増しておるわけでありますが、この東南アジアの地域が、インド太平洋地域の「要」のような場所に位置をしておるということ、そしてまた、この地域が経済発展の成長のセンターであるということから、今後その重要性は更に更に増していくということを考えておるところでございます。私として、そういう問題意識から、昨日まで、マレーシア、そしてインドネシア、この2か国を訪問し、アンワル首相あるいはプラボウォ大統領と、かなり長時間会談を行ってきたところでありますが、それはそういう認識に基づくものでございます。本日の日本、アメリカ、フィリピンとの会合もその一連の流れにあるものでございまして、この重要性をよく認識をしながら、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋というものの実現のために、更に努力をいたしてまいりたいと考えておるところでございます。
 また、アメリカとの安全保障面での連携についてということでありますが、アメリカとは様々なことにおいて、いろいろな取組を推進しておるわけであります。指揮・統制、防衛装備、技術協力、日・米・フィリピンの協力、そのような連携、あるいは南西諸島におけるプレゼンス、領域横断作戦、拡大抑止など、幅広い分野での協力を合衆国との間で進めてまいります。そのようなことは極めて重要なことでありまして、これはバイデン大統領も言及しておったことでありますが、次期政権におきましても、そのような取組を継続されるということを願うということであり、我々としてもそうあるべきだというふうに考えておるところでございます。
 合衆国訪問の時期、これは確実に決定をしたわけではございませんが、トランプ次期政権発足後、最もふさわしい時期に、最もふさわしい形で行うということで、早期の実現を目指して最終的な調整を行っているというふうに承知をいたしておるところでございます。外務大臣が就任式に出席をいたしますが、そこにおいて、その日程につきましても話合いがなされるということかもしれません。今の時点において、断定的なことは申し上げられませんが、早期の実現というものを目指して、今後とも努力をしていきたいし、その点においては合衆国と我が国において、一致をみているというふうに考えておるところでございます。
 USスチールの問題につきましては、本日のテレビ会談の場におきまして、私から、この問題について、日本のみならず、アメリカの経済界からも強い懸念の声が上がっているということを、当然大統領も認識しておるかと思いますが、伝えたところであります。そういう懸念というものが、両国に広がっておるわけでありまして、この払拭というものを強く求めるということを私の方から発言をいたしたところであります。この問題について、この問題に限らずですが、いろいろなやり取りがあったわけではございません。それぞれが、自分たちの考えておること、あるいは今までの日本・アメリカ・フィリピン3か国のいろんな取組の総括・評価というものを申し述べたということでございまして、おおむね3か国間において、3首脳間において、意見の一致をみたというふうに考えておるところでございます。以上です。

関連リンク

これまでの総理の演説・記者会見など