日米首脳会談、日米韓首脳会合及び日中首脳会談等についての会見

更新日:令和6年11月15日 総理の演説・記者会見など

(一連の会談について、日米同盟の深化や日米韓の連携をトランプ次期大統領とどのように継続していくのか、また、日中首脳会談の成果と日中間の課題や懸案をどのように解決していくのかについて)

 今回、バイデン大統領とは初めて、対面で首脳会談を行ったものであります。揺るぎない日米同盟を、今後も更に発展させ、更に緊密に連携していくということで、一致をみたものであります。その後、日米韓、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領も加えまして、日米韓3か国の首脳会談を行いました。ここにおきましては、ロシア、中国の軍事協力ということを踏まえまして、北朝鮮への対応に、日米韓が一層緊密に連携することの重要性ということを確認したところであります。また、今後も幅広い分野で、グローバルに、戦略的な連携を継続・強化していこうということで一致をみたものでございます。トランプ次期大統領との間でも、日米同盟を新たな高みに引き上げ、日米韓の戦略的連携を強化していくために、努力をしていきたいと考えておるところでございます。以上が日米、あるいは日米韓であります。
 習近平国家主席とも初めて会談を行いました。戦略的互恵関係の包括的な推進と、建設的かつ安定的な関係を構築するという大きな方向性で確認をみたところでございます。ALPS(多核種除去設備)処理水の海洋放出と、日本産水産物の輸入規制に関します9月の発表を、両国で今後、きちんと実施していくということを確認をいたしました。日本産水産物の輸入回復を定めましたこの発表の実施について、習主席自身が言及したことは、非常に重いものがあるというふうに考えております。また、日本産牛肉の輸出再開及び精米の輸出拡大につきましても、先方からも言及があったところでございます。加えて、会談におきましては、東シナ海情勢や、中国人民解放軍の活動の活発化を極めて憂慮しておるという旨を私から伝えました。深圳(しんせん)の日本人学校児童殺傷事件につきましても、私から提起をし、在留邦人の安全の確保を求めました。これに対しまして習主席からは、「中国において、日本人を含む全ての外国人の安全を確保する」、このような旨の発言があったところでございます。
 今般、習主席との間で、大局的な観点から意見交換ができたと思っております。非常にかみ合った意見交換であったというのが私の印象であります。日中間には当然、様々な意見の相違はございます。しかしながら、意見の相違はあるのだけれども、今後とも、習主席との会談を重ねていくということで一致をみたところであります。今後そのような会談を重ねていくということを、私自身、楽しみにしておるところでありますが、首脳間を含みますあらゆるレベルで、頻繁に意思疎通、あるいは往来を図り、課題と懸案を減らしていく。そして、協力と連携を増やしていくために、互いに取り組んでいきたいというふうに考えております。私も、首脳同士で会談をするということの重要性ということを、改めて強く感じたところであります。事務レベルでいろんな積み重ねもし、協議もしておるところであります。それを踏まえまして、首脳レベルで首脳同士の会談をするということ、この重要性を改めて強く認識したということを重ねて申し上げておきます。私からは以上です。

(日中首脳会談において、水産物の輸入再開の具体的な時期については出なかったのか、また総理の訪中含めた今後の往来イメージについて)

 先ほど申し上げましたように、ALPS処理水の海洋放出と、日本産水産物輸入規制に関しましては、9月に発表をみたところでございます。この発表の内容を、両国できちんと実施をしていくということで一致をしたものでありまして、いつ再開するということについて、具体的に決したものではございません。
 私自身の訪中につきましては、これまた具体的にここで言及することは差し控えたいと思います。ただし、先ほどの後段でも申し上げましたように、首脳同士の往来あるいは会談というものは極めて重要だということを私自身認識をしたところでありますので、そのような機会というものがまたあるかなというふうには思っております。具体的にいつとか、そういうことではございません。

(トランプ次期大統領との会談の調整状況について)

 そのことについて具体的に決まっているものはございません。

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