犯罪被害者週間 石破総理ビデオメッセージ
内閣総理大臣の石破茂です。
毎年11月25日から12月1日は「犯罪被害者週間」であります。
犯罪の被害に遭われた方や、その御家族・御遺族は、直接的な被害にとどまらず、その後も様々な困難に直面されることとなります。
こうした犯罪の被害に苦しむ全ての方々が、一日も早くその被害を回復し、再び平穏な生活を営むことができるように支援することは、政府の重要な責務です。
平成16年に犯罪被害者等基本法が制定されて以来、政府におきましては、4次にわたり犯罪被害者等基本計画を策定し、地方公共団体や民間被害者支援団体を始め、関係機関・団体と連携・協力しながら、犯罪被害者等の方々を支援する取組を重ねてまいりました。
本年6月には、犯罪被害給付制度を見直し、受けられる給付金の額が大幅に引き上げられました。また、先の通常国会におきまして、総合法律支援法が改正され、「犯罪被害者等支援弁護士制度」の創設によって、弁護士による包括的かつ継続的な援助が受けやすくなります。さらに、各地域においてワンストップで支援を提供することができる体制の整備を促進するなど、支援の充実強化を図っているところであります。
引き続き、犯罪被害者等の皆様お一人お一人に、きめ細かな支援をお届けできるよう、関係機関・団体との緊密な連携・協力の下、各種施策の一層の充実強化に取り組んでまいります。
また、犯罪被害者の皆様方が再び平穏な生活を営むためには、国民の皆様お一人お一人に、被害者等の方々が置かれている状況への御理解と、その名誉や生活の平穏への御配慮を賜り、それぞれのお立場から温かい御支援を行っていただくことも重要です。
「もし自分や大切な人が犯罪の被害に遭ったら、どのように感じるだろうか」、「身近に犯罪被害者がいたら、自分に何ができるだろうか」。この「犯罪被害者週間」を、そう考える機会にしていただければと思っております。
「寄り添って 周囲でつむぐ 理解の輪」。犯罪被害者の皆様方の立場に立った支援が行われる温かい社会の実現に向けて、皆様の一層の御理解、御協力をお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いをいたします。