防災推進国民会議
令和6年12月19日、石破総理は、総理大臣官邸で第10回防災推進国民会議を開催しました。
会議では、防災推進国民会議のこれまでの活動、今後の活動方針及び構成団体等の取組等について議論が行われました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「第10回防災推進国民会議の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
議員の皆様方におかれましては、本会議の活動に御協力をいただき、日頃から防災活動にお取り組みいただいておりますことに心より厚く御礼を申し上げます。
お正月に能登半島地震がありました。そして、9月には豪雨もございました。私も先般も福島に行ってまいりましたが、国民の多くの共通認識となっておるところでありますが、我が国は世界有数の災害大国という言い方はおかしいのですが、それであることはもう間違いのないところであります。さすれば、我が国を世界一の防災大国にしたいと思っております。のみならず、世界に向けて日本の防災意識、防災技術、そういうものを広める、そういう国になりたいと思っております。それによって、我が国のいろいろな構造を変えていくとともに、世界に向けて安心・安全を広めるようにしたいというふうに考えておるところでございます。
政府におきましては、これを進めていきますために、防災庁の設置、これは長年懸案となっておることでもありますし、いろいろな御議論もございましたが、私といたしましては防災庁設置ということを公約に掲げ、政府として取り組んでおるところであります。この準備を進めております。
今般の経済対策におきましても、キッチンカー、トレーラーハウス、トイレカーの迅速な派遣のための官民連携による登録制度の創設等々、とにかくスフィア基準(人道憲章と人道支援における最低基準)というものを考えながら、避難所が今のままでいいと全く思っておりません。これはイタリアあるいは台湾等々、学ぶべき事例はたくさんございます。
そして、私が当選3回のときですが、阪神・淡路大震災がございました。このときに後藤田正晴先生が、『災害を防ぐことはできない。しかし、その後に起こることは全て人災である。』ということをおっしゃったのを私はよく覚えておるところでございます。
本日は皆様方の今年一年の取組について発表を承るというふうに承知をいたしておりますが、我が国の防災力をいかにして高めるか、そして国民の皆様方の意識というものをどのように変えるかということで、全く新しい取組を目指しておるところでございます。皆様のお知恵とお力を賜ることができますよう、心よりお願いして御挨拶といたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。」