第72回民間放送全国大会 石破総理ビデオメッセージ

更新日:令和6年11月7日 総理の指示・談話など

 皆様、こんにちは。内閣総理大臣の石破茂です。第72回民間放送全国大会の開催をお慶(よろこ)び申し上げます。
 近年、全国各地で災害が多発しており、今年も、年明けの能登半島地震、9月の豪雨、山形・秋田を中心とした記録的な大雨など、多くの災害が発生し、一部の地域では、停電などのために放送の停波が発生をいたしました。
 ラジオやテレビは、自然災害の多い我が国におきまして、災害情報や避難情報等をいち早く提供するなど、国民の安心・安全を支える最も重要な社会基盤の一つです。政府といたしましても、これまでの災害を教訓として、災害時に被災地に正確な情報を届けられるよう、放送設備の停電対策や中継局舎の耐震対策の支援等を行い、放送ネットワークの強靱化に取り組んでまいります。
 SNS上での「偽情報」の拡散が社会的に問題とされる中、情報空間の健全性を確保する観点から、取材や編集に裏打ちされた信頼性の高い情報を発信する放送の役割への期待は、ますます高まっております。そうした国民の期待に応え、皆様がその社会的役割を維持・発展させていただくことを期待しております。
 さらに、日本発のコンテンツの海外売上げは、鉄鋼産業、半導体産業の輸出額に匹敵する規模となり、「放送番組」は、アニメ・ゲーム等と並び、我が国の誇るべき財産であります。コンテンツ産業のますますの発展には、地方でも、海外でも、更なるファンの獲得が欠かせません。政府を挙げて、デジタル技術を活用した製作や海外展開等を支援し、皆様の創意工夫による取組を全力で後押ししてまいります。遠藤会長の下、未来を見据え、新たな時代の放送事業の発展に向けて、着実に歩みを進めていただきたいと思います。
 結びに、本日お集まりの皆様のますますの御発展と御健勝をお祈りいたしまして、私の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。