「世界津波の日」2024高校生サミット in 熊本 石破総理ビデオメッセージ

更新日:令和6年10月24日 総理の指示・談話など

 高校生の皆様、こんにちは。内閣総理大臣の石破茂です。この度、「『世界津波の日』 2024 高校生サミット in 熊本」が盛大に開催されますことを、嬉(うれ)しく思っております。
 皆様は、「世界津波の日」の由来を御存じかと思います。1854年11月5日の安政南海地震の時、一人のリーダーが、自らの稲(いな)むらに火をつけて暗闇の中で逃げ遅れていた人たちを高台に避難させて迫り来る大津波から多くの命を救った「いなむらの火」という逸話があります。
 大津波で、約2万人もの尊い命を失った東日本大震災を教訓にするため、我が国では、2011年にこの日を法律で「津波防災の日」と定めました。その後、我が国も努力をいたしまして、2015年12月、国連総会において、「世界津波の日」としてこれを制定する決議が満場一致で採択をされたのであります。
 今年は、お正月を祝う特別な日であった元旦に、1月1日に、能登半島地震が発災し、津波も含めて、大きな被害が生じました。その能登は先月豪雨にも見舞われて、今もなお、懸命な復旧・復興が続いています。
 地震や津波に限らず、豪雨も、近年、日本のみならず、世界でも激甚化・頻発化しています。各国の災害の経験から得られた教訓を共有し、今後の対策にいかしていくことは、我々の使命です。
 2016年の熊本地震、2020年の豪雨と大きな災害に見舞われた、ここ熊本で、「熊本の教訓を世界へ、そして未来へ」をテーマとして、高校生サミットが開催されることは大変意義深いものであります。
 これからの未来を担う若い皆さんが、このサミットを通じて深められた知見、相互の絆(きずな)、これらをいかして、将来、防災や国土強靱(きょうじん)化のリーダーとして、国内外で活躍されることをお祈りして、私からの御挨拶といたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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