日米観光イベントにおける岸田総理挨拶

　御列席の皆様方、本日はようこそお越しくださいました。日本の総理大臣の岸田文雄です。日米観光交流年の今年、世界中の旅行者を魅了している、ここニューヨークにて、日米観光イベントを開催できることを大変光栄に思っています。
　日本には、先日世界遺産登録された佐渡島（さど）の金山を始めとする文化遺産や自然遺産、食文化など多岐にわたる魅力があります。これからは紅葉のシーズン、また年末にはウィンター・スポーツの季節を迎えます。
　そして、日本は、季節の食材にも恵まれています。本日は、日本の代表的な食材として、ホタテ、和牛、北陸地方のブリやしょう油などを取りそろえました。
　こうした日本の食材を始め、幅広い料理に、日本の伝統的なお酒が合います。本日は、私の地元の「賀茂鶴」を含め、日本酒、焼酎、泡盛など、日本の麹（こうじ）を用いた多様なお酒も取りそろえました。
　また１月には震災に、そしてこの度は大雨に見舞われている北陸能登からは、日本酒の「ＨＡＫＵＴＯ（はくとう）」と輪島塗の盃（さかずき）が出品されています。この場をお借りして、お亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げるとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。被災された方々が一日も早く元の生活を取り戻せるよう、しっかりと対応してまいります。
　今年は、「日米観光交流年」として交流を深め、８月末までの米国からの訪日客数は１７７万人と過去最高を記録し、２０２４年は２５０万人を上回る勢いです。
　そして、来年４月１３日から１０月にかけて「大阪・関西万博」が開催されます。日本の建築技術の粋を集めた世界最大級の木造建築物である大屋根リングなど、見どころが盛りだくさんです。７月１９日は米国ナショナルデーです。
　万博の入場チケットはオンラインで販売中で、来場日や各パビリオンの観覧の予約も、来月から順次開始される予定です。皆さまの御来場をお待ちしております。
　最後に、今月、うれしいニュースが２つありました。１つは、日本の歴史を題材とした「ＳＨＯＧＵＮ」が米国の権威あるエミー賞に輝きました。侍文化を始め、日本各地には魅力的なコンテンツと、それを体現できる観光資源が数多くあります。
　そして、先日、大谷選手がメジャーリーグ初の「５０本塁打、５０盗塁」を達成しました。大谷選手の大活躍は、日本人のアメリカ旅行の魅力にもつながっています。
　こうした偉業も契機に、日米双方向で観光が一層発展することを期待しています。ありがとうございました。