山形県訪問等についての会見

更新日:令和6年5月19日 総理の演説・記者会見など

(今回の視察の意義と意味について)

 本日はここ、日本海総合病院において、地域医療連携推進法人日本海ヘルスケアネットの取組についてお伺いするとともに、関係者の皆様の意見を聴く、意見交換をさせていただきました。あわせて、医療DX(デジタルトランス・フォーメーション)の現場も拝見させていただきました。日本海ヘルスケアネットにおいては、人口減少の中で、地域全体でどのように医療・介護を維持して支えていくか、こういった課題に対して、関係者の皆様が危機感を共有する中で、医療機能の重点化ですとか、医療・介護の連携の強化ですとか、医療従事者の交流、さらには、職員の共同研修にも取り組まれる、さらには、医療機器の共同利用、医薬品の共同交渉、さらには地域フォーミュラリの運用による医薬品の効果的な提供、こうした様々な形での連携、これを実現し、実行しておられる、こういったお話を聞かせていただきました。
 政府においては、今、医療提供体制について、「地域医療構想」これをバックアップしていく、こうした取組を進めているわけですが、国民、患者の目線に立って、かかりつけ医機能が発揮される、こういった制度整備、これを進めることと併せて、地域の医療提供体制が効率的で質の高いものになるよう、都道府県の責務を明確にすることを含めて、実効的な仕組み、これを構築していきたいと考えています。その中で、今日の地域医療連携推進法人ですが、今、全国で39法人、認定を受けています。そして、昨年、利用拡大を図る医療法の改正も行いました。あわせて、介護・福祉分野においても、類似の仕組みがあります。すなわち、社会福祉連携推進法人という21の法人が認定を受けている。こういった仕組みもあるわけですが、これらを合わせて、普及に努めていきたいと思っています。そのことによって、医療機関相互、そして医療、そして介護の連携、これを強化してまいります。
 そして今日は、日本海総合病院において、この医療DXについても視察をさせていただきました。マイナ保険証の利用や電子処方箋の利用等が積極的に進められているという現場、お話、聞かせていただきましたが、政府としては、引き続き医療界、さらには産業界とも一丸となって、医療DXの実現に取り組む、そして本年12月のマイナ保険証への移行に向けて、万全の準備、これを進めてまいりたいと考えています。以上です。

(マイナ保険証の普及を加速させるため、政府としてどのように取り組むか及び今回の視察を踏まえて、今後どのように政策にいかすのか、骨太の方針に盛り込まれるのかについて)

 まず、マイナ保険証ですが、我が国の医療DXを進めるための基盤となるものであり、患者の皆様の健康医療情報に基づく、より良い医療を実現するために必要なものであると認識をしています。利用率について、今、御指摘ありましたが、直近4月での利用者数は、過去最高の1,210万件となっているということですし、利用率についても、今年に入って増加傾向にありますが、いずれにせよ、更なる底上げが必要である、これは当然のことであると思っています。
 その中で、取組としては、例えば今月から7月までは、集中取組月間としています。医療機関を始め、関係者と連携することによって、利用促進を図っていく、例えば、マイナ保険証の利用実績に応じた医療機関への定額の一時金の支給ですとか、あるいは、来月から新たな診療報酬上の加算の導入、またテレビCMや新聞広告を含め、様々な媒体を通じた集中的な広報の展開、さらには、年代別では、現役世代の利用が低い、こういった状況にあります。ですから、事業主から、従業員の方への呼び掛けの強化などの取組、こういったものも進めているところです。さらには、救急隊がいち早く傷病者の受診歴、薬剤等の情報を確認する仕組みを構築し、現在67消防本部、660隊を対象に、準備が整った消防本部から順次、実施した上で、本年度中にシステムを整備し、そして全国展開を目指していく、こういった取組も進めていきます。
 今後とも、高齢者等も含め、国民への周知・広報の取組を行いながら、マイナ保険証の利用促進を積極的に推進してまいります。そして、マイナ保険証への移行に際しては、デジタルとアナログの併用期間、これをしっかりと設け、全ての方が安心して確実に保険診療を受けていただける環境整備、これを進めていきたいと考えております。以上です。

(上川法務大臣から「女性が生まずして、何が女性か」と女性蔑視とも捉えられる発言があり、今朝、発言を撤回したが、不適切な発言と思うか)

 御指摘の発言については、上川大臣、「真意と違う形で受け止められる可能性があるという御指摘を真摯に受け止める。」、このように発言して、発言を撤回されたと報告を受けております。いずれにせよ、誤解を招く表現、これは避けるべきであると私も思います。

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