米国訪問等についての会見(3)
(一連の訪米日程を終えての総括及び今後の日韓関係をどのように展望するかについて)
まず、今回の公式訪米においては、日米がグローバルなパートナーとして、いかなる未来を次の世代に残そうとしているのか、そして、そのためにいかなる努力をしていくのか、こういったことについて、未来に向けてのメッセージを発する、こうしたことを考えてきました。今回、日米首脳会談、さらには議会での演説等を通じて、こうしたメッセージを米議会、米国民、さらには世界に向けて伝えることができたと感じています。
そして、韓国との関係については、韓国の選挙については、これは韓国の国内問題ですので、私の立場から具体的に申し上げることは控えなければならないと思いますが、日韓関係、これは、昨年から政治・経済・文化など様々な分野で、協力が質・量ともに充実してきていると感じています。日本と韓国は、国際社会の様々な課題に対応するために重要なパートナーであり、そして大切な隣国であると思っています。この関係、引き続き連携し、重層的に拡充していくことは、双方の利益であると考えています。そういったことから、引き続き、韓国とは首脳のみならず、あらゆるレベルで意思疎通を図っていくことは重要であると感じます。以上です。
(来週告示される衆院の3補選で自民党は公認候補の擁立が島根1区だけの見通しとなっている状況をどう捉えているか、島根1区の結果次第では、自民党執行部にどのような責任が生じると考えるか、及びどのような状況になれば衆院解散に踏み切るかについて、また、政治資金規正法改正ではどのような成案作りを主導していきたいか、塩谷元文科大臣が離党勧告を不服とする発言をしていることを党総裁としてどのように考えるかについて)
まず、補欠選挙については、三つの選挙区、補選に至る理由は、議員の不祥事であったり、議員の死去であったり、理由も様々ですし、そもそも、選挙事情は様々です。その中で、結果として、御指摘のような選挙の状況であると考えています。責任についての話がありましたが、今は、政治の信頼回復、そして経済、震災対応を始めとする先送りできない課題に専念し、そうした課題に対する実行力をしっかり訴えていくのみであると思っています。
そして、解散総選挙についての話もありましたが、政治の信頼回復と、経済を始めとする先送りできない課題に取り組んでいく。今は、それに専念するのみであると思っています。それ以外のことについては考えておりません。
そして、政治資金規正法について、どんな論点を考えているかという質問につきましては、既に、党の政治刷新本部のワーキンググループに指示を出しているところですが、一つは、こうした政治と金の問題、会計責任者だけではなく、政治家本人の責任ということについても、どのように厳格化していくのか。二つ目として、外部の監査、これをどのように導入していくのか、3点目として、デジタル等を通じて政治資金の透明化をいかに図るのか、以上3点について、ワーキンググループに具体案の作成の指示を出しています。この3点をポイントとして、政治資金規正法の改正案を自民党としてまとめていくことを考えています。
そして、最後の処罰の問題ですが、処罰については、外部の有識者も含めた党紀委員会において議論を行い、結論を出したものであります。そして、再審請求については、これは、今後、総務会においてどのように扱うのか、これが判断されるものだと思います。そして、私自身の責任ということについては、従来から申し上げておりますように、自民党総裁として、政治の信頼回復の先頭に立って努力することによって、自民党総裁としての責任を果たしていかなければならない、このように考えております。