令和6年能登半島地震についての会見

更新日:令和6年1月11日 総理の演説・記者会見など

 二次避難について申し上げます。被災地では、寒い北陸の冬と長引く避難生活によって、心身共につらい環境が続いています。また、孤立集落を始め、被災地ではインフラの復旧や住まいの確保にかなりの時間が掛かります。命と健康を守るためにも、より安全な環境への移動を積極的に検討していただくことが重要です。また、このような二次避難は、避難所の過密の解消にもつながるものでありますし、また被災地における避難所の環境改善、また、感染症対策の観点からも重要です。
 本日、石川県における非常災害対策本部会議において、馳知事から、二次避難につきまして、被災地の避難所からの移送と孤立集落の避難者の移送、この両面から取組を加速してほしいということ、また、これを進めるに当たっては、医療ニーズが高い方、妊産婦、乳幼児、介護・障害福祉サービス受給者や75歳以上の高齢者などとその家族について、特に積極的に二次避難を検討していただきたい、こういった呼び掛けが馳知事からあったものと承知しています。私としても、この二次避難の取組がしっかり進むよう、政府を挙げて支援していきたいと考えていますし、これらの方々について、自らの命と健康を守るため、積極的な二次避難を検討していただくよう、重ねてお願い申し上げます。
 政府としても、二次避難先のホテル、旅館等については、これまで確保済みの分に加えて、更なる上積みを行い、必要十分な数を確保することで、被災者のニーズにきめ細やかに対応できる体制を講じて、支援していきたいと考えています。私から以上です。

(政府として二次避難の希望者が少ないという認識があるのか、その理由をどのように分析しているのか及び二次避難を進めていくに当たりどのような具体策を考えているかについて)

 まず、御指摘の二次避難については、今、呼び掛けを行っている最中です。その中で、今の時点で、数が多いか少ないか、これを申し上げることは困難だと思っています。ただ、呼び掛けをする中にあって、やはり住み慣れた場所から離れ難いとおっしゃる方ですとか、見知らぬ場所での生活が不安であるとおっしゃる方ですとか、あるいは、長距離の移動が負担になるという方もいらっしゃるということは、報告を受けております。こうした一人一人の事情や、あるいは心情にも思いをめぐらし、二次避難の仕組みや、今後の住まいの見通し、こうしたことについても丁寧に説明することによって、不安や懸念が解消されるよう努めることは大事であると考えています。
 また、二次避難された方、再び住み慣れた土地に、やはり戻って来たいと思われる方が大勢おられますので、再び住み慣れた土地に戻ることができるように、応急仮設住宅の建設、あるいは災害廃棄物の処理体制の確保、こうした暮らしの再建に向けた取組、これも並行して進めていくことが重要であると考えます。

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