米国訪問等についての会見
(キャンプ・デービッドで会談してどのような印象をもったか、何を感じたかについて)
本日、歴史の重みのある、そして、バイデン大統領も会見の中で言っておられましたが、新たな始まりを象徴する、こうしたキャンプ・デービッドに3人の首脳が集まったということ、これは大変大きな意義があったと思いますし、感慨深いものがあると感じています。そして、非常に落ち着いた雰囲気の中で、3人の間で胸襟(きょうきん)を開いたやりとりができた、会談ができたと感じています。そして、その中で、これは会見の中で私が述べたところですが、一つは、日米韓安全保障協力を新たな高みに引き上げるということ、二つ目として、日米韓連携の裾野を広げるということ、そして三つ目として、日米韓連携を継続的かつ安定的に強化していく土台を作るということ、この三つの点で、大変大きな、そして重要な成果を達成することができたと感じています。充実した1日になったと感じているところです。以上です。
(会談を終えての疲れについて)
疲れは今のところ、特に感じておりません。
(ALPS(多核種除去設備)処理水について、日米韓、日米でのやり取りはあったか、帰国後、福島県訪問や漁業関係者への説明の予定はあるか、処理水の放出時期はどのように考えているかについて)
ALPS処理水につきましては、日米首脳会談においては、やりとりはありました。一方、日米韓首脳会合及び日韓首脳会談では議論はしておりません。
また、これから19日深夜に帰国したのち、翌日20日に福島第一原子力発電所を訪問することを予定しております。廃炉を着実に進め、そして福島の復興を進めていくために、ALPS処理水の放出は先送りできない課題であります。放出開始の時期は春から夏頃を見込むとお示ししてきたところですが、その後7月始めに、IAEA(国際原子力機関)が科学的・専門的立場から、ALPS処理水の海洋放出は国際安全基準に合致し、そして人及び環境に対する放射線影響は無視できるほどである、こうした包括報告書を取りまとめました。これも受けて、国内、海外の関係者に対し、丁寧な説明を続けてきたところです。漁業に対する影響を可能な限り抑制する観点などを総合的に踏まえ、国として判断すべき最終的な段階に至っていると考えています。国としての判断を行うに当たって、ALPS処理水の放出のために万全の対策が採られているかどうか、そして、現場でそれに関わっている人たちが重い責任感を持って進めているかどうか、さらには東京電力の最高幹部が廃炉と復興に強い覚悟を持って進めているかどうか、こうしたことについて、政府の責任者として確認を行い、そして自らの思いも直接話したいと考えています。また、全漁連会長との会談については、現在、西村大臣が漁業者の方々と意思疎通を密にしてやりとりをしているところであり、それを踏まえ、私もどこかでお会いしたいと考えております。
なお、具体的な放出時期は、安全性の確保、また、風評対策への取組、こうした状況を政府全体で確認し、判断していくこととしており、現時点で予断を持ってコメントすることは控えたいと思っています。以上です。
(月内に放出する可能性について)
様々な説明を丁寧に続けてきました。そうした取組を続けてきたところでありますが、最終的に放出時期については今申し上げたように、政府全体で安全性の確保、風評対策の取組、これを確認した上で判断していきます。現時点では、時期について予断を持ってコメントすることは控えると申し上げております。
(自民党の党役員人事、内閣改造について)
従来から申し上げているように、岸田内閣としては、先送りできない課題に取り組み、そして答えを出していく、これを基本方針としています。人事については、そのための適材適所はどうなのか、こういった考え方に徹して判断していきたいと思っています。少なくともスケジュールについて、現時点では何も決まっていない、これが現状であります。