大エジプト博物館視察についての会見

更新日:令和5年4月30日 総理の演説・記者会見など

 この度、マドブーリー首相の御案内で、大エジプト博物館の一角を拝見し、そしてこの後、日本のNPO法人「太陽の船 復原研究所」による、第2の太陽の船の復原現場へ向かいます。
 エジプト古代文明を象徴する三大ピラミッドの隣に、日本とエジプトの文化協力の象徴である、大エジプト博物館が所在していることを目の当たりにし、感無量の思いです。この博物館が貴重な古代エジプトの至宝を収蔵する世界最大級の博物館になることを思いますと、開館が待ち遠しく思われます。
 また、開館後は、来場者が博物館の別館において第2の太陽の船が復原されていく様子を見学できるよう、新しい展示方法を採用すると伺っております。感銘を受けました。
 大エジプト博物館への日本の協力は、2006年に署名された博物館建設に関する円借款事業の開始まで遡ります。その後も15年以上にわたって、円借款や技術協力による幅広い協力が行われてきました。
 具体的には、博物館に隣接する保存修復センターにおいて、JICA(国際協力機構)から派遣された日本人専門家がエジプト側の専門家と協力し、博物館に展示する遺物の保存修復作業に携わっています。
 また、2016年以降、開館後の博物館運営や展示能力強化のための協力も着実に行われてきています。
 現在建設中のカイロ地下鉄4号線については、先ほど、大統領府において第三期円借款の署名を行いました。この路線は、カイロ中心部とピラミッド地区を結ぶものであり、大エジプト博物館前にも駅が開業すると承知しております。この路線が数多くの観光客をこの博物館へ移送する日が早く訪れることを期待しております。
 我が国はエジプトと、文化、インフラ、経済等様々な分野で、官民双方で引き続き良好な協力関係を築いていきたいと思っています。
 ありがとうございました。

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