アラブ連盟各国駐在代表に対する岸田総理挨拶

更新日:令和5年4月30日 総理の演説・記者会見など

 アッサラーム・アレイクム(こんにちは)。本日、日本の総理大臣として初めて、歴史あるアラブ連盟の本部を訪問することができ、大変うれしく思ってます。
 地域、そして国際社会の平和と安定に尽力されている皆様方の献身に深い敬意を表します。
 中東地域の平和と繁栄に日本として貢献したいという思いから、アラブ諸国との協力を深めるべく、約10年前、私は外務大臣として当時のエルアラビー事務総長との間で日アラブ協力に関する覚書を署名し、全アラブ諸国を相手とする包括的な協力枠組みを設立いたしました。
 その後、政治、経済、文化等、様々な分野で日本とアラブ諸国との間で重層的な協力関係が着実に進展してきており、大変心強く思います。また、更なる連携・協力を深めるため、先ほどアブルゲイト事務総長との間で、本年9月に第3回日アラブ政治対話を開催することで一致したところです。
 貿易、投資、エネルギー、技術、人材育成などの分野においても、日アラブ経済フォーラムの枠組みを通じ、アラブ諸国との経済関係の更なる拡大・深化を押し進めていきます。
 国際社会は今、ロシアによるウクライナ侵略に直面し、国際秩序を根幹から揺るがされています。力による一方的な現状変更の試みに対し、日本は、友人であるアラブ諸国の皆様と手を取り合い、国連憲章にある主権や領土一体性の尊重といった原則が守られるよう共に声を上げ、法の支配に基づく国際秩序を強化していきたいと考えております。
 最後に、日アラブ関係の一層の発展と日本の大切な友人である皆様お一人お一人の御健勝、御多幸を祈念して、私の挨拶とさせていただきます。シュクラン・ジャジーラン(どうもありがとう)。

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