山際経済再生担当大臣の後任についての会見
山際大臣の辞職に伴って、後藤茂之さんを後任にお願いしました。経済財政政策担当大臣は、幅広く調整を行うことが求められる重要ポストです。これから、まずは経済対策の取りまとめ、そして補正予算、こうしたものも目の前に控えています。よって、政治経験の豊富さ、そして説明能力の高さ、さらには経済社会の変革に向けての情熱、この3点を重視して、即戦力として後藤さんにお願いすることにした。こうした次第であります。
(後藤さんに期待することについて)
経済財政政策担当大臣をお願いするわけですが、物価高対策を中心とした経済対策の取りまとめがあります。それから補正予算の審議があります。また、不透明さを増すマクロ経済運営、そしてスタートアップ政策、また、新しい資本主義の具体化、さらにはコロナ対策、経済財政政策担当大臣の所掌は大変幅広いものがあります。こうした課題に向けて取り組んでいただける人材であると考えてお願いいたしました。こうした多岐にわたる重要課題に中心になって取り組んでいただくことを期待しております。
(旧統一教会との関連等を大臣起用の条件に入れたかについて)
その点については従来から、私の内閣においては、就任をお願いする際の条件として、こうした当該団体との関係について、まずは自ら精査し、そして接点が確認されたならば、それについて説明責任を尽くし、そして未来に向けて、関係を絶ってもらう。この方針を従来から申し上げてきましたが、これを大前提として、就任をお願いした次第であります。この方針に従った人事であります。後藤大臣にも当然、これを前提として、就任をお願いした、こうした次第であります。
(月末の経済対策の策定に向けての影響について)
総合経済対策については、各党から提案を受けて、そして既に与党において調整を行い、今、最終段階を迎えている、こういった状況にあります。予定どおり、今月末に取りまとめを行えると思っております。そして、その最終段階の取りまとめ、もちろん後藤大臣にしっかりまとめた状況を確認してもらいたいと思いますが、この対策を補正予算にしっかりと反映させなければなりませんし、そして実行していかなければなりません。後藤大臣には、この取りまとめられた経済対策を、しっかりと国民の皆さんに説明し、そして実行していく、こうした正に中心的な役割を果たしてもらわなければなりません。こうした大臣の活躍を私としては期待しております。
(これまでの経済再生担当大臣には金融緩和を志向する方が多かったイメージがあり、後藤新大臣は旧大蔵省出身で財政規律を重んじるように見えるが、総理の経済スタンスに関する考え方は変わるということなのか)
いえ、出身が財務省ということで、そういうふうに見られるということですが、その経歴は本人の考え方につながるものではないと思っています。後藤大臣とは、これまでも同じ内閣で仕事をしてきました。また、党の政務調査会においても、会長と会長代理として仕事をしてきました。その間、後藤大臣の様々な考え方を聞かせていただいてきましたが、冒頭申し上げたように、経済社会の変革に対する情熱を条件の1つとして挙げました。こうした情熱を持った人であると思っています。決して、世の中で言う財務省的な政策にこだわるという人物ではないと思っております。財務省に関わらず、幅広く、経済社会の変革に向けて取り組んでもらえる、こうした人物であると確信しております。
(大臣の辞任に対して総理から党の幹部への進言があったという報道について)
様々な意見交換は、党の幹部とは絶えず行っております。山際大臣については、国会の審議の中で、説明責任を尽くしてくれということを言い続けてきました。そして、更に説明努力をしてもらわなければならないと思っていたところ、本人から辞任の申出があったということであります。それが実態であり、いろいろな報道が流れているのかもしれませんが、昨日来、説明しているのが実態であるということであります。
(山際大臣の辞任のタイミングについて)
タイミングについては、先ほど申し上げました、国会での議論の中で山際大臣に説明を尽くしてもらいたいと、もらうように指示を出していた、こうしたことでありました。そして更に説明してもらわなければならないと思っていたところ、本人が辞任を申し出た。タイミングについてはその結果であると思っております。国会においても、おっしゃるように、経緯を説明したいと思います。その上で是非御理解をいただき、今山積する様々な政治課題に向けて結果を出せるよう、政府として一丸となって努力をしていきたい、このように思っています。