令和4年沖縄全戦没者追悼式等について会見

更新日:令和4年6月23日 総理の演説・記者会見など

 本日、慰霊の日に当たり、沖縄全戦没者追悼式に参列し、そして御挨拶を述べさせていただきました。本日の式典では、沖縄の方々が経験された苦難を深く心に刻みながら、戦没者の御霊(みたま)に哀悼の意を捧(ささ)げさせていただきました。冒頭、一言だけ、それを申し上げます。その上でお願いします。

(沖縄全戦没者追悼式に参列した上での今の思いについて)

 沖縄は、先の大戦で悲惨な地上戦の舞台となり、県民の皆様方は筆舌に尽くしがたい苦難を経験されました。また戦後も、復帰まで長い年月を要し、多くの苦難を味わわれた歴史があります。こうした歴史、これは決して忘れてはならないものである、これを強く感じます。そして、本日の式典では、今申し上げましたように、沖縄の方々が経験された苦難を改めて心に刻み、そして沖縄の発展のために全力を尽くすとともに、世界の誰もが平和で、そして心豊かに暮らせる、こうした世の中を実現するために、改めて決意を新たにさせていただいた、そういった思いも挨拶の中で申し上げさせていただいた、こうした次第です。

(台湾有事をめぐって、台湾、中国の武力衝突が起きた場合の沖縄も巻き込まれる危険性及びPFAS汚染等について)

 まず、一点目の質問ですが、5月に行われた日米首脳会談の場においても、台湾に関する両国の基本的な立場には変更がないということを確認し、国際社会の平和と安定、そして繁栄に不可欠な要素である、この台湾海峡の平和と安定、この重要性が強調されました。両岸問題の平和的解決を促す、こうしたことについて、日米において改めて確認した、こうした会談でありました。もちろん、日本の国民の命や暮らしを守るために、いかなる事態にも対応できるように万全を期していかなければならないと思いますが、しかしそれとあわせて、地域の、そして東アジア、さらにはインド太平洋地域の平和と安定を関係国と共に、いかに力を合わせて維持していくのか、こうした首脳外交を含む外交努力、これが求められていると感じます。そうしたことをしっかり進めることによって、この沖縄における平和、これをしっかりと守っていくよう努力していきたいと思っています。
 そしてもう一点の方の御質問、PFAS等についての、沖縄の県民の皆さんの不安についてですが、まず御指摘のように、米国が生涯健康勧告値を大幅に引き下げた、厳格化した、このことについては承知しておりますが、この数値、あるいはこの基準値に対する考え方は、WHO(世界保健機関)を始め国際的な機関、さらには世界各国の状況を見ながらしっかりと判断し、そして日本も必要な対応を考えていかなければならないと思います。いずれにせよ、御指摘の点につきましては、沖縄の県民の皆さんが大変大きな不安を持っておられるということ、このことをしっかり受け止めて、政府としても対応を考えていかなければならない、このように考えています。

(辺野古移設に関連して、南部の戦没者の遺骨が移設の工事に使われるのではないかという懸念等について)

 遺骨の問題、そして土砂を使うことによって遺骨の収集等に影響が出るという問題、沖縄県民の皆さんが、これを重く受け止め深刻に考えているということ、これは政府としてもしっかりと受け止めています。そして具体的な取扱いについては、今後、公式な取扱いが判断されてから進むと思いますが、そうした沖縄県民の皆さんの心、気持ち、これはしっかり受け止めながら判断されるものであると、私も思っています。

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