職場における資産形成セミナー ~社員のファイナンシャル・ウェルネスの向上に向けて~ 岸田総理大臣ビデオメッセージ
内閣総理大臣の岸田文雄です。「職場における資産形成セミナー」の開催にあたり、一言御挨拶申し上げます。
本日のセミナーの開催に御尽力いただいた、全国銀行協会、日本証券業協会の皆様に、本セミナーが盛大に開催されたことをお慶(よろこ)び申し上げます。
岸田政権では、今年を「資産所得倍増元年」とし、「貯蓄から投資へ」のシフトを大胆かつ抜本的に進めていきます。
NISA(少額投資非課税)制度の抜本的拡充・恒久化などの取組を通じて、家計金融資産の半分以上を占める現金・預金が投資に向かい、企業価値向上の恩恵が家計に還元され、家計の資産形成と更なる投資や消費につながる、という好循環を実現してまいります。
本日のセミナーのテーマである、ファイナンシャル・ウェルネス、すなわち、企業が従業員の幸福を目指して、心身の健康のみならず、経済的な安定を支援する取組は、この好循環を実現する上で重要な役割を果たすと考えています。
本日御参加の企業経営者の皆様方には、こうした取組の一環として、雇用者の資産形成支援に、是非とも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
政府は、「男女別賃金」や「女性管理職比率」などの人的資本に関する非財務情報を、有価証券報告書の記載事項として位置付けるなど、企業の人的資本を高めつつ、企業価値の向上を目指す取組を進めています。
今回の雇用者の資産形成支援も、こうした取組とあいまって、従業員の幸福と、従業員の企業へのエンゲージメント向上を通じた企業価値の向上の両立を目指すものだと考えています。政府としても、こうした動きが全国に広がるよう、関係団体と連携し、推進してまいります。
最後になりますが、官民一体となって、「貯蓄から投資へ」のシフトを大胆かつ抜本的に進めることで、「成長と分配の好循環」が実現することを祈念いたしまして、私からの御挨拶に代えさせていただきます。ありがとうございました。