ユース非核リーダー基金 訪日プログラム開始式 岸田総理ビデオメッセージ
更新日:令和6年8月26日
総理の指示・談話など
「ユース非核リーダー基金」訪日プログラム参加の皆様、この度、スタディツアーの参加者として選抜された皆様にお祝い申し上げるとともに、ツアーの実施に向けて御尽力いただいた関係者の皆様に感謝申し上げます。
被爆地広島出身の私のライフワークである核軍縮・不拡散は、現下の厳しい国際情勢において、我々人類の未来のためにますます重要な課題となっています。そして、この目的に向けたあらゆる取組の原点として重要なのが、被爆の実相を世界にしっかりと伝えていくことです。そういった固い信念の下、日本の総理大臣として初めて出席した2022年のNPT(核兵器不拡散条約)運用検討会議で、私が立ち上げを表明したのが、この「ユース非核リーダー基金」です。
来年は、広島・長崎に原爆が投下されてから80年の節目の年に当たります。被爆者の方々が高齢となる中、被爆の実相を世界に伝えていくためには、皆様のような若い世代の役割が一層大きくなっています。昨年のプログラム開始以来、第1期生の皆様は、オンラインの研修を受講されてきたと承知しています。この度の長崎・広島訪問を通じて、正に、その目と耳で、被爆の実相に直接触れ、更に理解を深めていただくとともに、未来の世界のリーダーとして、「核兵器のない世界」に向けた活発な議論を交わしていただきたいと思います。
核兵器国、非核兵器国の双方を含む幅広い国々からお集まりいただいた、世界の未来を担う皆様にとって、この度のスタディツアーが、「核兵器のない世界」に向けたグローバルなネットワークを構築し、被爆の実相を世界に向けてしっかりと発信していく契機となることを期待しております。