PALM10認定記念事業 岸田総理ビデオメッセージ

更新日:令和6年7月17日 総理の指示・談話など

 内閣総理大臣の岸田文雄です。PALM10(第10回太平洋・島サミット)認定記念事業「太平洋島しょ国における官民パートナーシップ(PPP)の推進による太平洋の「キズナ」の強化」の開催に当たり、一言御挨拶申し上げます。
 安全で清潔な水と衛生的なトイレ、これを実現できる水インフラは、人々の健康に不可欠です。我が国では、太平洋島しょ国の「水と衛生」の環境改善のため、上下水道の施設整備に加えて、人的資源の育成、事業経営面への支援を総合的に展開してきました。JICA(国際協力機構)では、現在、フィジー、サモアにおける水道事業体の収支改善のための技術協力や、フィジーにおける汚水処理にかかる人材・運営管理能力の向上を図る技術協力を実施しています。また、ポートモレスビーでは、JICAによる下水道の処理施設整備の結果、美しい海や人の生活が取り戻されたと聞いています。施設に加え、日本企業の漏水探知や配水管の水圧管理の技術は世界的にも高く評価されており、技術協力においても日本の漏水防止技術が活躍しています。
 我が国は、太平洋島しょ国を、日本と共に成長し、未来を創っていく「共創」のパートナーと位置付けています。先日、政府として「グローバルサウス諸国との新たな連携強化に向けた方針」を決定し、その中で、初めてPPPを支援形態として位置付けました。日本におけるPPPの経験をいかしながら、太平洋島しょ国においても、官民連携により、幅広いインフラ分野でPPPによる案件形成が進展し、効率的に環境改善が進むように貢献していきたいと考えています。
 本日の記念事業がきっかけとなり、太平洋島しょ国におけるPPPが日本の支援により進み、日本と太平洋島しょ国の「キズナ」が一層強化されることを祈念して、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。