GX推進機構開所式 岸田総理ビデオメッセージ

更新日:令和6年7月1日 総理の指示・談話など

 内閣総理大臣の岸田文雄です。「GX(グリーン・トランスフォーメーション)推進機構」が、本日、開所を迎えるにあたり、一言御挨拶申し上げます。
 私の政権においては、GX政策を最重要課題の一つとして、スピード感をもって実行してきました。150兆円の官民によるGX投資を日本に呼び込むため、「成長志向型カーボンプライシング構想」に基づき、今後10年を展望した「分野別戦略のロードマップ」を描き、「GX経済移行債」で調達する20兆円規模の資金で先行支援を開始するとともに、排出量取引を始めとする様々な制度的枠組みを整えてきました。
 これからは、これまでの枠組みを更に発展させて、2050年カーボンニュートラルに至る難所を一歩一歩上っていく、そのために官民で共有する脱炭素への現実的なルートを示す段階です。
 本日から業務を開始する「GX推進機構」は、民と官の精鋭が集まり、我が国のGXを牽引(けんいん)する「要(かなめ)の組織」です。民間ファイナンスのリスク補完を行う金融支援業務、排出量取引制度の運営やカーボンプライシング業務、それに内外のGXに関する政策や企業動向を蓄積する調査・分析業務など、我が国が、脱炭素をめぐる世界的な競争を勝ち抜いていく上で欠かせない、社会インフラとしての機能を担います。
 日本を代表する企業の経営を担われてきた筒井理事長、グローバルな戦略コンサルタントとして活躍されGX実行会議の委員でもある重竹(しげたけ)COO、運営委員長として機構のガバナンスを担われる十倉経団連会長を始めとした運営委員の皆様、また、この組織の立ち上げに馳(は)せ参じていただいた、民と官の皆様。地球規模での課題に、使命感、そして未来志向・挑戦志向をもって、前例にとらわれない取組を進めていただくことを期待しています。共に、世界に誇れる日本を作っていきましょう。
 結びに、「GX推進機構」の発展と、お集まりの皆様の御活躍、御健勝をお祈りし、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。