日ASEAN経済共創フォーラム 岸田総理ビデオメッセージ
内閣総理大臣の岸田文雄です。皆様、日ASEAN(東南アジア諸国連合)友好協力50周年という歴史的な節目に、ようこそ、日本へお越しくださいました。
日本とASEANは、これまで、アジア地域の平和と繁栄に貢献してきました。その基盤にあるのは、心と心の触れ合う相互信頼関係です。これまでの50年も、これからの50年も、日本とASEANは真の友人であり続けます。
私自身、首相に就任して以来、多くのASEAN諸国を訪問してきました。つい先日も、マレーシア、フィリピンを訪問したばかりです。どの国に行っても、日本とのビジネスのつながりの深さ、そして、ビジネスを超えた人と人とのつながりの強固さを感じてきました。
そして、日・ASEANの友人関係の基盤は、双方の経済界の皆様のつながりです。新たな50年の日・ASEANのコンセプトは、共創です。ASEANと日本が、双方の強みを活(い)かし、共に未来を創る。これは、長い歴史の中で培ってきた信頼関係があるからこそ、できることです。
今般、東京で、日・ASEANの首脳が一堂に会し、次の50年を議論する機会に、こうして皆様にお集まりいただき、信頼関係を高めていくことは、大きな意味があります。
本日の日ASEAN経済共創フォーラムでは、脱炭素、経済成長、地政学的なエネルギー安定供給の三つの同時実現に向けたアジア・ゼロエミッション共同体、AZEC構想について議論を深めます。また、社会課題の解決に向けたスタートアップ及び大手企業間の協力促進、次世代ビジネスリーダーの方々の連携強化、といった取組について議論いただきます。
日本は、日・ASEAN連携のフラッグシップとなるような、ビジネスプロジェクトの形成を支援することとしました。今日の議論が、未来につながるようなイノベーションを共創していくきっかけになることを、大いに期待しています。
最後になりますが、本イベントが、日・ASEANの次の50年の友人関係を築く礎となること、そしてお集まりの皆様の御健勝・御活躍を祈念し、私の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。