ASEANビジネス投資サミット 岸田総理ビデオメッセージ
日本国内閣総理大臣の岸田文雄です。本日は、ASEAN(東南アジア諸国連合)各国の経済界・政府のリーダーの皆様に御挨拶する機会を頂き嬉(うれ)しく存じます。
成長著しいASEANと先端技術を有する日本が、双方の強みを活(い)かし、共に未来を創る「共創」。このキーワードの下、これまで日本は、ASEANと共に、環境やエネルギー、デジタル等の課題をイノベーションで克服し、強靱(きょうじん)で持続的な経済を創るべく、様々な取組を行ってきました。
その一つが「アジア・ゼロエミッション共同体」構想です。AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)を通じて、多様かつ現実的なエネルギー移行を加速化する各国の取組を支援してまいります。
また、日本が強みを持つ半導体や次世代自動車、航空宇宙、高度医療産業等の分野でも、ASEAN各国との間でオープン・イノベーションを進め、共に未来産業を創り出していきます。
デジタル分野では、ERIA(東アジア・ASEAN経済研究センター)のデジタルイノベーション・サスティナブルエコノミーセンターを活用し、信頼性のあるデータ連携、サプライチェーンの高度化に取り組みます。
活発な経済活動には、自由で公正な経済ルールが不可欠です。これまでCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)、RCEP(地域的な包括的経済連携)協定を始め、日本とASEAN各国が進めたFTA(自由貿易協定)ネットワークがこれを支えてきました。新たな枠組みであるIPEF(インド太平洋経済枠組み)についても、日本は米国とアジアの架け橋となって貢献を行っていきます。
本日ここにお集まりの各国リーダーの皆様とも、未来志向の議論を行って、更なる経済協力を進めていければと考えています。
日ASEAN友好協力50周年である本年12月には、特別首脳会議を私が主催し、あわせて、日ASEAN経済共創フォーラムや、次代のリーダーたちを繋(つな)ぐ「日ASEANヤング・ビジネス・リーダーズ・サミット」を開催します。本日のこのサミットの結果も踏まえつつ、様々な具体的協力を共に打ち出してまいりましょう。
最後になりましたが、ASEANの更なる発展と本サミットの成功を心より祈念し、私の挨拶といたします。