第33回日本臨床工学会 岸田総理ビデオメッセージ

更新日:令和5年7月11日 総理の指示・談話など

 内閣総理大臣の岸田文雄です。第33回日本臨床工学会の開催に当たり、一言御挨拶申し上げます。臨床工学技士の皆さんは、医療機器の専門職として、生命維持管理装置の操作や保守点検などを行い、医療現場の最前線において日夜御活躍されておられ、その献身的な御努力に心から感謝と深い敬意を表します。
 我が国は、世界最高水準の平均寿命を達成し、人生100年時代の到来を見据えて、子供から子育て世代、お年寄りまで、全ての方が支え合う、持続可能な、全世代型社会保障の構築が大きな課題となっています。今国会においては、「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」が本年5月に成立したところであり、かかりつけ医機能が発揮される制度整備等を通じて、医療・介護間の連携を強化し、地域包括ケアシステムを更に推進してまいります。また、全ての国民が、それぞれの地域において、質の高い医療サービスを必要に応じて受けることのできる体制を確保していく観点から、医療の機能分化と連携の更なる推進、医療人材の確保・育成、働き方改革に力を注ぐとともに、医療DX(デジタル・トランスフォーメーション)などデジタル技術の著しい進展に対応した医療提供体制の構築を進めていきます。
 今年の学会テーマは、広島を象徴する語彙(ごい)「Peace」と臨床工学技士を表す「CE」から「PeaCE for innovation ~無事・安心への新たな展望~」とし、最新の臨床知見による活発な討論と意見交換の場となることが期待されていると伺っています。臨床工学技士の皆さんには、安全な医療を提供する上で、重要な役割を果たしていただいており、引き続き日々の研鑽(けんさん)を重ねられ、資質の一層の向上を図っていただくとともに、医療機器が多様化・高度化する中で、その専門性をいかんなく発揮していただくことを期待しております。
 最後に、本学会のご盛会と、本日御参集の皆様の御健勝と御活躍を心から祈念して、私のお祝いのメッセージといたします。