GFANZ日本支部設立イベント 岸田総理ビデオメッセージ
皆さん、こんばんは。この度は、GFANZ日本支部の設立イベントにおいて、御挨拶する機会を頂き、ありがとうございます。
脱炭素への移行を目的に設立されたGFANZの、国別の支部の設立は、日本が初めてと伺っています。これは、日本の金融機関の脱炭素に向けた取組を評価いただいたことの表れであり、光栄に思っています。
GFANZは、人類共通の課題である気候変動問題に、金融の立場から挑んでいます。世界全体でのカーボンニュートラルに向けて、脱炭素社会に移行するためには、膨大な資金が必要であるため、金融機関が果たすべき役割が非常に大きいと考えています。
日本も、2050年カーボンニュートラルを掲げており、今年2月に、脱炭素と経済成長を両立するGX(グリーン・トランスフォーメーション)の実現に向けた取組の方針を取りまとめ、5月に、関連法案が成立しました。これらに基づき、成長志向型カーボンプライシング構想を通じて、野心的な目標達成のために、今後10年間で必要となる150兆円超のGX投資を官民で実現してまいります。
こうした取組をアジア地域にも拡大し、アジア・ゼロエミッション共同体構想の実現に向け、日本がこれまで培ってきた水素やアンモニアなどの脱炭素技術や経験を活(い)かしながら、プロジェクトを積み上げることで、アジアの脱炭素に貢献してまいります。
また、日本の金融市場を世界有数の国際金融センターとして確立していくためにも、脱炭素に向けた金融を推進することは重要と考えており、日本がアジアにおけるGXのハブとなるべく取組を進めております。特に、私が掲げる資産所得倍増プランに基づき、半分以上が預金となっている2,000兆円の家計金融資産を投資に動かします。これによって、投資が社会課題を解決する力を最大限に引き出していきたいと思います。
我々は持続可能性の実現というゴールを共有しています。日本政府としても是非幅広いパートナーとの連携を深め、ゴールに向かって、共に進んでいきたいと思います。
御清聴ありがとうございました。