介護職員の働きやすい職場環境づくり内閣総理大臣表彰・厚生労働大臣表彰

更新日:令和6年9月3日 総理の一日

 令和6年9月3日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和6年度介護職員の働きやすい職場環境づくり内閣総理大臣表彰・厚生労働大臣表彰に出席しました。

 総理は、開会挨拶で次のように述べました。

「本日、第2回介護職員の働きやすい職場環境づくり内閣総理大臣表彰及び厚生労働大臣表彰を受賞される皆様方に、心からお慶(よろこ)びを申し上げます。我が国においては、少子高齢化が進み、介護サービスの需要の増大が見込まれる中、介護人材の確保が喫緊の課題となっています。
 このため、岸田内閣においては、昨年度よりこうした介護人材の確保に資する職員の待遇改善、人材育成、介護現場の生産性向上の取組が特に優れた介護事業者の皆様を表彰することとしております。
 今回受賞される皆様におかれましては、介護職員の皆様の働く環境の改善のため、介護ロボット等を活用した生産性向上、ノーリフティングケアなど職員の待遇改善、外国人材を含めた多様な人材の活用、職場分析による業務効率化など、様々な創意工夫に経営者と職員が一体となって取り組んでこられました。その結果、離職率の低下など、介護人材の確保に向けた成果につながっています。
 内閣総理大臣として、皆様のこうした御尽力に心から敬意を表するとともに、今後とも更なる取組が進められることを期待しております。
 政府としては、皆様方の取組を全国に発信するとともに、介護人材確保の取組、引き続き積極的に進めてまいります。
 結びに受賞者の皆様方の今後、一層の御活躍を祈念し、お祝いの言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。」

 続いて、総理は、内閣総理大臣表彰の授与及び意見交換会の後、締めくくり挨拶で次のように述べました。

「皆様、今日はありがとうございました。それぞれの取組についてお話を聞かせていただきましたが、お話を聞く中で改めて、この介護における働きやすい職場づくりを進めていくに当たって、デジタル・テクノロジーの重要性を強く感じたところです。
 私が議長を務めています、デジタル行財政改革会議においても、こうしたデジタルの導入に向けて議論を行ってきているところですが、こうした議論の成果も踏まえながら、是非これからも介護の現場を働きやすい職場にするために、デジタルの導入も一層力を入れていかなければならない、このように感じました。
 お話を伺って、経営者の皆様と、そして介護職員の皆様方の強いリーダーシップ、さらには現場での創意工夫の重要性、これも感じたところであります。是非、皆様のこうした優れた取組を他の事業所にもしっかり広げていく、利用していただく、こういったことを考えていかなければならないと思っています。
 政府としては、各都道府県に介護生産性向上総合相談センターの相談窓口の開設を順次進めているところですが、これらの窓口を通じて事業主への相談支援ですとか、生産性向上に向けての必要な補助を実施して、事業主における職場環境の改善を加速していきたいと思っています。その上で今回受賞された事業者の皆様の取組について、事例集を作成させていただきまして、これらの窓口とも連携して業務改善を強く推進していきたいと思っています。
 そして、介護人材の処遇改善を行って、介護人材の確保の取組を進めていく、このことの重要性も強く感じています。毎月勤労統計の6月確報では、事業所規模5人以上の事業所の調査産業計の所定内給与はプラス2.2パーセントとなりました。これは29年8か月ぶりの高い伸びとなっています。そして、肝心の介護業界においても、同様の伸び率でプラス2.4パーセントとなっており、確実に賃上げの動きが進んでいると感じていますが、令和6年介護報酬改定において抜本的な改革を行った処遇改善加算の仕組みの更なる取得促進に向けて、より一層努力を尽くして、そして持続的な賃上げの動きを確かなものとするべく、取組を進めてまいりたいと思っています。
 これらとあわせ、本日御紹介のあった介護職員の働きやすい職場環境づくりは、介護現場への定着を推進し、サービスの質の向上を図る上で欠くことができない取組であり、職員の処遇改善、人材育成、生産性の向上等を通じた業務改善を行うことで、介護人材の確保を図ってまいりたいと思っています。
 改めて、今日の御受賞をお慶(よろこ)び申し上げ、今後、ますます御活躍されますことを心からお祈り申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。本日は誠におめでとうございました。」

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