水循環政策本部会合
令和6年8月30日、岸田総理は、総理大臣官邸で第7回水循環政策本部会合を開催しました。
会合では、新たな水循環基本計画の案等について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「台風10号が上陸し、各地で大雨・暴風の被害をもたらしています。全国136の治水ダム・利水ダムで事前放流を実施し、洪水に備えていますが、各大臣においては、引き続き、被害を最小化するため、高い緊張感を持って対応して下さい。
そして、本日、この後の閣議において、新たな水循環基本計画を閣議決定いたします。
能登半島地震の経験を踏まえ、上下水道システムの持続可能性を抜本的に見直していく必要があります。
その際、本年度より、上下水道行政を厚生労働省から国土交通省に移管したところであり、これによる上下水道行政の一元化メリットを最大限発揮していくことが重要だと考えています。
こうした認識に立って、新たな計画と工程表に基づき、以下の3点を重点的に推進してください。
第1に、上下水道耐震化の抜本強化です。本年10月までに完了することとなっている上下水道システムの点検結果に基づき、秋の経済対策も見据えて、上下水道管の耐震化を早急に進めてください。併せて、全ての自治体において、今年度中に上下水道耐震化計画の策定を完了するようお願いいたします。
第2に、官民連携の徹底です。上下水道の一体化・広域化、AI(人工知能)やデジタルの活用による経営効率化には、PPP(官民連携事業)/PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)の導入拡大が有効であり、令和13年度までの政府目標である上下水道200件の具体化を着実に進めてください。
第3に、流域総合水管理の推進です。これまで進めてきた流域治水に加えて、流域単位での水力発電の増強によるカーボンニュートラルの視点も含めた流域総合水管理を推進し、長期脱炭素電源オークション制度も活用して、水力エネルギーを最大化してください。そして、こうした水力エネルギー増強の取組を、今年度末を目途とするエネルギー基本計画の見直しに反映してください。
これら3点を含め、効果的で、持続可能な水循環政策を、政府一丸となって推進していただきますよう、お願いいたします。」