令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部(第9回)

更新日:令和6年8月26日 総理の一日

 令和6年8月26日、岸田総理は、総理大臣官邸で第9回令和6年能登半島地震復旧・復興支援本部を開催しました。

 会議では、能登半島地震の復旧・復興状況等について議論が行われました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「6月末に策定された石川県の創造的復興プランの下、この夏、仮設商店街が七尾市に開設され、また、能登すいかが例年どおり出荷されるなど、生業(なりわい)再建に向けた取組が本格化しています。
 被災地に寄り添った復興支援の更なる加速化に向け、公費解体の更なる加速化、インフラの本格復旧、復興まちづくりと生業再建の推進、この3点に、政府一丸となって、重点的に取り組んでください。
 まず、公費解体の更なる加速化については、輪島朝市エリアにおける面的な解体撤去が進むなど、取組の加速化が進んでいます。
 公費解体申請の増加を受けて、更に多くの解体廃棄物の発生が見込まれるため、環境省を中心に関係自治体と調整し、北陸ブロック外での広域処理体制を速やかに構築してください。
 第2に、インフラの本格復旧については、台風の発生状況に注視しつつ、がけ崩れ対策事業の特例措置を活用するなどして、土砂災害対策に万全を期してください。
 また、今月末をもって全ての集落、漁港、浄水場等の生業拠点への道路アクセスが確保される見込みとの報告がありましたが、引き続き、復興まちづくりに向け、国道249号沿岸部の通行の年内確保など、見通しを示しつつ、着実に進めてください。
 第3に、復興まちづくりと生業再建の推進については、被災地の水稲作付面積の8割で営農再開、漁獲金額も前年比7割に回復しています。農林漁業者の生業再開の更なる加速に向け、現地に配置している国の職員もフル活用し、漁業最盛期の秋に向けて、漁獲回復のための操業再開支援を強化してください。
 これらインフラ復旧や農林漁業者への支援も含め、復旧・復興を更に加速させるため、来月上旬をめどに、発災から第6弾となる予備費の使用決定を行うべく、調整を進めてください。
 我が国は、地震、台風、豪雨等の様々な災害が、場所を問わず発生リスクがある環境にあります。南海トラフ巨大地震や首都直下地震といった大規模災害に備える必要があります。能登半島地震の教訓を踏まえ、政府の災害対応体制の強化、被災者に寄り添った支援体制の強化、初動対応などにおける連携の強化、これらについて、本日の報告に基づき、必要な法改正に向けた作業を進めるとともに、秋に策定を目指すと申し上げてきた経済対策や来年度予算を含め、災害対応の司令塔機能強化のための機構・定員の整備や、災害対応高度化のための新技術の活用等に、緊急に取り組んでください。
 また、これらのほか、6月の自主点検レポートで対策の必要性が浮かび上がった、二次避難の円滑な実施、災害時における多様な方法での生活用水の確保、公費解体の申請受付の迅速化などの課題についても、着実に実行に移してください。
 今後も、私自身、諸般の事情が許せば、復旧・復興の現場に伺い、各対策の進捗状況を確認したいと考えていますが、全閣僚におかれても、復旧・復興を全面的にバックアップしてください。同時に、災害対策を速やかに強化しつつ、台風の動向等を注視し、災害対応に万全を期してください。」

関連リンク

これまでの総理の一日