経済財政諮問会議・新しい資本主義実現会議合同会議

更新日:令和6年6月21日 総理の一日

 令和6年6月21日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和6年第9回経済財政諮問会議・第29回新しい資本主義実現会議の合同会議を開催しました。

 会議では、新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2024年改訂版(案)並びに経済財政運営と改革の基本方針2024(案)について議論が行われました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「本日は新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画改訂版及び骨太方針を取りまとめていただきました。誠にありがとうございました。日本経済は、33年ぶりの高水準の賃上げ、史上最高水準の設備投資など、デフレから完全に脱却し、成長型の新しい経済ステージへと移行する千載一遇のチャンスを迎えています。
 こうした前向きな動きを中小企業、地方経済でも実現し、今こそ新たなステージに向けて歩みを進めるときです。新しい資本主義については、官民連携、社会的課題解決と経済成長の二兎(にと)の実現を引き続き掲げます。中小・小規模企業で働く労働者の賃上げのため、価格転嫁のさらなる徹底を図るとともに、人手不足業種について自動化技術の利用拡大を図り、現場労働者のリスキリングを進めます。
 加えて、若い方もシニアの方も年齢にかかわらず、働ける環境の整備のため、ジョブ型人事の導入やリスキリングの強化を図ります。先行企業に御協力いただき、ジョブ型人事の指針を公表いたします。また、スタートアップ育成などの企業の参入・退出の円滑化に加え、コンテンツ産業活性化のためクリエイターが安心して持続的に働ける環境整備を図ります。
 国内投資については、DX(デジタル・トランスフォーメーション)、AI(人工知能)、半導体、健康、医療などについて投資を拡充します。また、今年の骨太方針では、賃上げと投資がけん引する成長型経済の実現を副題とし、デフレから完全脱却し、日本経済を新たなステージへと移行させるためのビジョンと戦略を示すとともに、その後、少子高齢化、人口減少を克服し、国民が豊かさと幸せを実感できる、持続可能な経済社会を実現すべく道筋をお示ししました。人口減少が加速する2030年度までが経済構造を変革のラストチャンスです。
 経済・財政新生計画に基づき、経済・財政・社会保障を一体とした改革を進めてまいります。その際、「経済あっての財政」の考えのもと、2025年度の国地方のPB(プライマリーバランス)黒字化を目指すとともに、計画期間を通じ、その取組の進捗成果を後戻りさせることなく、債務残高対GDP(国内総生産)比の安定的な引き下げを目指し、経済再生と財政健全化を両立させる歩みを更に前進させてまいります。
 本日取りまとめた方針については、今後、予算編成や制度改正において具体化し、速やかに実行してまいります。政策を前に進めることで、多くの世代、次の世代が未来に希望を持てるよう、そうした経済社会を実現してまいります。誠にありがとうございました。」

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