経済財政諮問会議

更新日:令和6年6月11日 総理の一日

 令和6年6月11日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和6年第8回経済財政諮問会議を開催しました。

 会議では、経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)について議論が行われました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「本日は、骨太方針の原案についての議論を行いました。日本経済は、33年ぶりの高水準の賃上げ、史上最高水準の設備投資など、コストカット経済から脱却し、成長型の新たな経済ステージと移行する千載一遇のチャンスを迎えています。今こそ、新たなステージに向けて歩みを進めるときです。
 そのための鍵となるのは、物価上昇を上回る持続的・構造的な賃上げです。足下の賃上げの流れを、中小企業、地方経済など春季労使交渉以外でも実現していく必要があります。
 春季労使交渉における力強い賃上げの流れに加え、この6月から開始した定額減税等により可処分所得を下支えすることで、物価上昇を上回る所得の増加を確実に実現してまいります。そして、この流れを来年以降も持続させるため、あらゆる政策を総動員して賃上げを後押しし、来年以降、物価上昇を上回る賃上げを定着させてまいります。
 あわせて、社会課題解決をエンジンとした経済成長に向けて、官民が連携して投資を行ってまいります。GX(グリーン・トランスフォーメーション)、DX(デジタル・トランスフォーメーション)、科学技術・イノベーション、フロンティアの開拓、経済・エネルギー安全保障など、長期的な視点に立ち、戦略的な投資を速やかに実行していきます。資源を成長分野に集中投入することで、持続的に所得と生産性を向上させていきます。
 また、意欲のある人が年齢・性別に関わらず、自由で柔軟に活躍できる社会を構築してまいります。その基盤として、全世代型社会保障制度の構築を進めるとともに、安心して結婚・出産・子育てに取り組めるよう若年世代の所得向上を図り、生涯所得の拡大を通じて、ウェルビーイングの高い社会を実現していきます。
 経済・財政・社会保障の持続可能性を確保するためには、人口減少が本格化する2030年代以降も、安定的な成長を実現する必要があります。2030年度までに、新たな経済ステージへ移行させ持続可能な経済社会へと軌道に乗せるべく、骨太方針で示す経済・財政新生計画に基づき、経済・財政・社会保障を一体とした改革を進め、国民が豊かさと幸せを実感できる持続可能な経済社会を実現していきます。
 今後、本日の原案を基に、与党とも更に調整を進め、今月中にも骨太方針を閣議決定することを目指します。今年の骨太方針が、新たな経済ステージへの移行に向けたビジョンや戦略、そして、その後の持続可能な経済社会の構築に向けた道筋を明確に示すものとなるよう、新藤大臣を中心に最終取りまとめに向けた作業を進めてください。」

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