政府与党連絡会議
令和6年6月4日、岸田総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「本日も政府与党連絡会議、御協力ありがとうございます。
まず、経済ですが、春季労使交渉については、定昇込みで5パーセント超、ベアで3パーセント台半ばと、33年ぶりとなる賃上げが実現する見込みです。今月頭から、ベースアップ評価料の診療報酬上の算定が開始されるなど、昨年末のトリプル改定で導入された医療・福祉分野の賃上げを促す新たな枠組みも動き出しました。
加えて、所得税・住民税の定額減税を開始しています。定額減税による手取り増の効果を国民の皆様に、よりしっかりと実感していただくことで、消費者マインドを喚起し、消費の拡大やそれが更に次の投資や賃上げにつながるという経済の好循環を実現してまいります。
そして、石川県において、創造的復興プランの策定に向けた取組が進んでいます。被災地の声にしっかりと寄り添い、復旧・復興を全面的にバックアップしてまいります。このため、石川県の復興基金に対して、520億円を特別交付税により措置することといたします。これにより、県が策定を進めている創造的復興プランに基づき行う液状化対策事業、宅内配管修繕事業、住宅再建利子助成事業等の住民のニーズに沿った、きめ細かな事業を支援してまいります。
また、液状化対策が大きな課題となっている、新潟県、富山県については、独自の液状化対策事業に要する経費に対し、新たに特別交付税措置を講ずることといたします。昨日の朝にも大きな地震が発生しており、気を引き締めて復興に当たってまいります。
また、先月26日から27日まで、韓国ソウルを訪問いたしました。約4年半ぶりの開催となった第9回日中韓サミットにおいては、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領、李強国務院総理との間で、未来志向の幅広い日中韓協力について議論を行い、経済分野を含め、3カ国間の協力を一層推進していくことの重要性を確認いたしました。
また、日中首脳会談については、昨年11月に、習近平国家主席と再確認した、戦略的互恵関係の包括的な推進と建設的かつ安定的な関係の構築という大きな方向性に沿って、様々な課題や懸案について、進展を図っていくことを確認いたしました。
韓国、尹大統領とは、対面では昨年11月以来の再会となりましたが、日韓首脳会談においては、シャトル外交を継続していくことと日韓国交正常化60周年を迎える来年に向けて、互いに準備を進めていくことで一致いたしました。
そして、政治資金規正法改正については、自民党としても再発防止の実効性を重視した案を提示してきたところですが、与党として、長年パートナーを組んできた公明党との真摯な協議、そして、公明党山口代表や日本維新の会馬場代表との党首会談等を経て、政治の信頼回復のために、更に踏み込んだ改革案の作成を進めているところです。引き続き、与党を超えた幅広い合意形成を目指しつつ、今国会での政治資金規正法の改正に向けて、全力を尽くしてまいります。
そして、骨太の方針については、与党の皆様から様々な御提言を頂き、感謝申し上げます。頂いた御提案を踏まえて検討を深め、本日夕刻の諮問会議で骨子案を示す予定です。与党と緊密に連携を取りながら、取りまとめを進めてまいります。
国会も終盤となりました。全法案を会期内に確実に成立させるため、引き続き、政府一同、緊張感を持って審議に臨み、丁寧な説明に努めてまいります。与党の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。」