政府与党連絡会議

更新日:令和6年5月13日 総理の一日

 令和6年5月13日、岸田総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。

 総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。

「本日も政府与党連絡会議に御協力いただきまして誠にありがとうございます。
 まず、今月初め、フランス、ブラジル、パラグアイを訪問いたしました。
 日本が議長国を務めたOECD(経済協力開発機構)閣僚理事会では、気候変動、デジタル・AI(人工知能)、自由貿易、経済安全保障等の課題について議論を主導いたしました。我が国の10年越しの働きかけを背景に、民主主義と市場経済を共通の土台とするOECDへインドネシアやタイが加盟に向けて動き出したのは大きな成果と考えております。
 フランス・マクロン大統領とは、地域情勢についての率直な議論とともに、RAA(円滑化協定)の正式交渉開始を発表いたしました。南米では、10年ぶりとなる対中南米政策スピーチを行うとともに、11月のG20(金融・世界経済に関する首脳会合)リオサミットに向けた協力を確認いたしました。また、ブラジル・ルーラ大統領、パラグアイ・ペニャ大統領との信頼関係を深め、さらに、日系人社会との人的交流の拡大を加速する旨表明いたしました。
 能登半島地震については、先月23日の復旧・復興支援本部では、総額1,389億円の予備費第4弾を発表いたしました。また、今回の震災により甚大な被害が発生した石川県においては、復興基金に対する財政措置を行う方向で検討を進めています。さらに、液状化対策が大きな課題となっている新潟県・富山県については、毎年度の特別交付税の算定の中で、財政需要を丁寧に伺いながら、適切に対応してまいります。
 経済については、春季労働交渉の賃上げ率が、定昇込みで5パーセント超、ベアで3パーセント半ばと、33年ぶりの高水準が続いています。医療や福祉の現場で働く方々、物流・建設業界の現場の方々の賃上げのための新たな仕組みも動かしてまいります。
 こうした賃上げに加え、来月からは、一人4万円の所得税・住民税の定額減税を行い、物価上昇を上回る所得を必ず実現してまいります。最低賃金引上げも、目標をできる限り早期に達成すべく、環境整備を加速するほか、来年以降、持続的な賃上げを定着すべく、労務費の価格転嫁、『年収の壁』対策など、総合的・多面的な対策を全力で講じていきます。一方、最近の円安の動きを十分注視しており、政府・日銀は、引き続き密接に連携してまいります。
 官邸において訪米した拉致被害者御家族の皆様とお会いし、全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会に出席いたしました。拉致被害者御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題です。国内では、御家族はもとより国民の間に、差し迫った思いが強まっています。総理大臣として何としても私自身の手で拉致問題を解決するという強い決意の下、全力で果断に取り組んでまいります。
 政治資金規正法については、与党間で真摯な協議を進めた結果、先般、改革の方向性について取りまとめていただきました。
 今後、政治改革特別委員会での議論や与野党協議が本格化することとなりますが、引き続き、与党間でしっかりと協力して、今国会中の政治資金規正法改正の実現に向けて全力を尽くしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 国会においては、先日、セキュリティ・クリアランス法が成立しました。与党の皆様を始めとする関係者の御協力に改めて感謝申し上げます。
 今後、入管法、子ども・子育て支援法、農業基本法などの審議が進むとともに、骨太の方針の策定に向けて検討を深めてまいります。引き続きの御理解・御協力をお願い申し上げます。」

これまでの総理の一日