経済財政諮問会議
令和6年4月19日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和6年第4回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では、中長期の重点課題のうち、グローバル対応とエネルギー及び地域活力の創生について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、少子高齢化が加速する中での中長期の重点課題のうち、地域活力の創生、グローバル対応とエネルギーについて議論を行いました。
地方の創生なくして、日本の発展はありません。人口減少やインフラの老朽化が進む中、こうした社会課題の解決を成長につなげ、持続可能な地域社会を構築していくことが必要です。このため、広域化・共同化により、公共サービスやインフラの選択と集中を進めるとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)・AI(人工知能)の活用や官民の連携により、行政サービスの持続可能性を確保していくことが重要です。
具体的には、地域間・施策間連携の推進や規制・制度改革、デジ田交付金(デジタル田園都市国家構想交付金)による地方創生の取組への支援の重点化により、先端技術の社会実装等を進める地域の先駆的な取組を後押しし、自律的な地域経済の創出を図っていきます。加えて、広域的な都市圏のコンパクト化、まちづくり計画とインフラ老朽化対策の連携や、地域の防災力強化に向けたデジタル技術の活用等も進めます。
また、人口減少下においても、資源に恵まれない我が国が、持続的な経済成長を実現するためには、生産性の向上が不可欠です。そのためには、海外の活力を取り込んでいくこと、そして、エネルギー安全保障が確保され、脱炭素につながり、国内で稼ぐ力を強くするエネルギー構造に転換していくことが欠かせません。
このため、ASEAN(東南アジア諸国連合)、インド、南米、アフリカ等のいわゆるグローバルサウスとの関係強化を戦略的に進めるとともに、サプライチェーン全体のデジタル化も視野に入れた貿易DX、海外からの高度若手人材の受入れ等の取組を強化してまいります。また、エネルギー分野では、本日の提言も踏まえ、革新的な技術開発による脱炭素に向けたフロンティア開拓等の取組を前に進めていきます。
本年の骨太の方針では、少子高齢化・人口減少を克服し、国民が豊かさと幸せを実感できる経済社会を構築するための方策を盛り込んでいきます。その際、スタートアップも活用しながら、我が国の社会課題の解決に向けた新技術の社会実装を加速させることが鍵となります。
新藤大臣及び出席の関係閣僚においては、こうした観点も踏まえ、地域活力の創生、グローバル、エネルギーの分野の各課題について、骨太方針に向けた施策の具体化を進めてください。以上です。」