総合科学技術・イノベーション会議
令和6年2月20日、岸田総理は、総理大臣官邸で第71回総合科学技術・イノベーション会議を開催しました。
会議では、今後の科学技術・イノベーション政策の方向性及び地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージの改定について、議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、有識者議員の皆さんにも御参加いただき、今後の科学技術・イノベーション政策の方向性について御議論いただきました。
科学技術は、産業構造転換の鍵であり、未来を切り拓(ひら)く礎です。先端科学技術の戦略的推進、研究力・人材育成の強化、イノベーション・エコシステムの形成、の3つの基軸で、引き続き着実に政策を進めるにあたり、グローバルな視点での取組強化が必要です。
具体的には、国際的なルールメイキングの主導・参画や、攻めと守り両面からの科学技術・イノベーション政策と経済安全保障政策の連携、これらを強化してまいります。
特に鍵を握る重要技術では、官民を挙げた総合的な戦略が不可欠です。広島AI(人工知能)プロセスの更なる前進や、AIセーフティ・インスティテュートの設立などを通じて、規制と利用促進に一体的に取り組んでまいります。
また、新たな産業の芽となるフュージョンエネルギー(核融合エネルギー)や量子技術について、官民連携の取組を加速するとともに、バイオエコノミーの拡大に向けて、バイオ戦略の改定にも取り組んでまいります。
さらに、我が国の研究力や人材育成の強化に向け、研究開発人材などのリソースの積極活用や協働を進めるとともに、スタートアップ・エコシステム拠点都市の機能強化やグローバル・スタートアップ・キャンパス構想の実現などを通じて、世界に誇れる、競争力のあるイノベーション・エコシステムの形成を強力に推進してまいります。
2026年度からの次期科学技術・イノベーション基本計画を、令和の時代の科学技術創造立国の実現に向けた、長期的ビジョンを持った計画としていくべく、この夏には、その第一歩となる統合イノベーション戦略2024を策定いたします。
高市大臣を中心に、関係大臣が連携し、具体化に向けて、検討を進めてください。」
(注)「総合イノベーション戦略2024」と発言しましたが、正しくは「統合イノベーション戦略2024」です。