令和6年能登半島地震に関する非常災害対策本部会議(第14回)
令和6年1月23日、岸田総理は、総理大臣官邸で第14回令和6年能登半島地震に関する非常災害対策本部会議を開催しました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「発災から3週間が過ぎましたが、被災地では、冬の寒さと長引く避難生活により、精神的にも体力的にも厳しい環境が続いています。熊本地震では、発災から1か月以内に6割の災害関連死が発生しています。引き続き、注意が必要です。
高齢者や障害者など、配慮を要する方が安心して過ごせる避難環境を確保するため、引き続き、介護職員等や関係団体の皆様の協力も得つつ、福祉避難所の開設や避難所運営を支援してください。
また、環境の整ったホテル・旅館等への2次避難が進むよう、引き続き、関係省庁が一体となった対応をお願いいたします。
避難所におられる方だけではなく、在宅避難されている方の健康管理も重要です。これらの方についても、情報の集約と保健師等の応援派遣を通じて、配慮を要する方を中心に、健康管理の支援をお願いいたします。
また、避難生活の長期化に伴い、被災地のニーズは多様化しています。被災者に寄り添ったきめ細やかな支援を行う上で、ボランティア、NPO(特定非営利活動法人)等が果たす役割は重要です。インフラが途絶した厳しい活動環境の中、発災直後から、100を超えるNPO等がいち早く被災地に入り、様々な支援活動を行っていただいていることに、敬意と感謝を申し上げたいと思います。
今後、被災地では、避難所の運営や家屋の保全、片付け、がれきの撤去など、多くの個人ボランティアの受入れが必要となります。いまだ道路状況やインフラなどの活動環境が整っていないところも多く、受入れは段階的になりますが、既に、1.5次避難所のある加賀地方や、能登地方の一部でもボランティアの活動が開始しており、これを加速していく必要があります。
被災自治体や石川県と連携し、ボランティアの活動環境の整備に向けて、活動場所のマッチング支援等の取組を進めていただくよう、お願いいたします。
自衛隊機等の救援機のみの利用となっていた能登空港については、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の支援の下、民間航空機の受入れが可能となる状態まで、滑走路やターミナルビルなどの応急復旧が進みました。当面、週3日、1日1往復の運航となり、天候情報を踏まえ、初便は27日に予定されていると聞いております。
これにより、これまでの2次避難や救援物資輸送への活用に加えて、インフラ・ライフラインの復旧、仮設住宅建設、被災者支援等に関わる人員の輸送にも活用でき、復旧・復興作業の効率化・迅速化が期待されます。交通インフラとしての能登空港も十分に活用しながら、各種取組を進めていただくよう、お願いいたします。
被災者の生活や生業(なりわい)の再建に向けては、明後日にも、政府としての支援パッケージを取りまとめたいと考えています。
各閣僚の皆様には、被災地・被災者の立場に立って、可能な限りの支援策を盛り込むよう、お願いしていたところですが、先日のオンライン会議の内容を含め、被災地からの要望に沿った対応がしっかりとなされているか、今一度、点検をお願いいたします。
また、本日の午後には、与党から政府に対して提言がなされる予定です。その内容についても、しっかりと反映させるよう、詰めの作業を進めてください。」