令和6年能登半島地震に関する非常災害対策本部会議(第7回)

更新日:令和6年1月8日 総理の一日

 令和6年1月8日、岸田総理は、総理大臣官邸で第7回令和6年能登半島地震に関する非常災害対策本部会議を開催しました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「本日で、発災から1週間となります。確認された死者は160名を超えました。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された全ての方々にお見舞い申し上げます。
 救出部隊は、積雪の中、今も懸命に救出作業にあたっています。瓦礫の下で助けを待っている方のため、また、その御家族のため、決して諦めず、粘り強く救出活動を続けていただきますようお願いいたします。
 能登半島北部の孤立集落解消を早急に進める必要があります。関係省庁が連携し、壊滅的な状態になっている国道249号等の沿岸部の早期に到達可能な箇所全てについて、陸方面からだけでなく、海上からもアクセスし、両面作戦で緊急復旧の加速化を図ってください。
 被災者の生活確保と災害関連死の防止のためにも、避難所の環境改善は喫緊の課題です。特に、能登半島北部では、ライフラインである水、電気について、大規模な断水・停電がいまだ続いています。
 引き続き、給水車や電源車等による応急体制強化に全力を挙げるとともに、一刻も早い復旧に向けて最大限の努力をお願いいたします。
 また、多くの方が共同で生活する避難所では、感染症対策その他の衛生管理が重要です。保健所等の支援を行うDHEAT(災害時健康危機管理支援チーム)や、避難所における健康管理を行う保健師等のチームのほか、現地に入っている関係学会の専門家チームの協力も得て、マスクの使用や換気の実施を含め、基本的な対策が徹底されるよう、取組を進めてください。
 あわせて、避難所の環境改善を進めるため、仮設トイレや暖房器具、マスク、消毒液、段ボールベッドなど、必要な機材・物資等の輸送に引き続き迅速に取り組むよう、お願いいたします。
 ライフライン復旧の長期化が見込まれるとともに、避難所の過密化も進む中、既に指示している二次避難についても、取組を加速させる必要があります。本日から、金沢市のいしかわ総合スポーツセンターにおいて、約500名の一時的な受入れが可能となりますが、避難所の更なる確保が必要です。
 災害救助法による、みなし避難所としてのホテル、旅館の利用額の基準を特例的に引き上げ、現地対策本部とも連携して、プッシュ型で、県内外の宿泊業者の協力を得て提供できる室数を大幅に増加させるとともに、ヘリ輸送や、バスの確保等、二次避難の移動手段の確保についても、並行して迅速に進めてください。
 必要な物資を迅速に届けるとともに、二次避難を加速するため、輸送力の強化も、喫緊の課題です。被災した能登空港は、現在滑走路を使用できない状況にありますが、国土交通省TEC-FORCE(緊急災害対策隊)の支援の下、石川県が空港の復旧作業を進めています。復旧に向けた取組を加速するとともに、復旧後の自衛隊による暫定活用を速やかに開始できるよう、準備してください。
 激甚災害指定については、本日までの被害状況調査の結果、公共土木・農地等の災害復旧事業の補助率のかさ上げ、中小企業の災害関係保証の特例等について、地域を限定しない激甚災害、本激の指定の基準を超過する見込みが立ちました。関係政令の閣議決定に向けた手続を進めてください。
 今後1か月程度、最大震度5強程度以上の地震に注意してください。
 また、現地では、これまでの大雪で平地でも積雪が増えており、今後も寒い日が続くと見込まれます。被災者の皆様に対して、避難所等における体調管理に十分注意するよう働きかけをお願いいたします。加えて、現場対応については、安全管理に配慮しつつ、被災者一人一人の不安や悩み、想いにしっかりと耳を傾け、寄り添いながら、迅速かつ丁寧な対応をお願いいたします。」

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