宇宙開発戦略本部
令和5年12月22日、岸田総理は、総理大臣官邸で第29回宇宙開発戦略本部を開催しました。
会議では、宇宙基本計画工程表改訂について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、宇宙基本計画工程表を改訂しました。我が国の宇宙戦略を支える技術、産業基盤、持続可能性を強化していきます。
そのフラッグシッププロジェクトとも言えるH3ロケットの試験機2号機を今年度内に打ち上げます。
我が国の宇宙活動の自立性確保と、国内外の需要獲得を通じた産業基盤の強化に向け、1号機の打ち上げ失敗を糧に、再チャレンジいたします。
また、スタートアップを含む企業や大学等による宇宙開発を強力に支援いたします。
今年度中に、宇宙技術戦略を策定し、新たに創設した宇宙戦略基金も活用して、産学官の総力で、技術革新を目指します。
あわせて、技術力を持った国内スタートアップが提供する衛星リモートセンシングデータを、政府が積極調達することで、更なる投資促進の好循環を生み出すとともに、安全保障や国土強靭(きょうじん)化、地球規模課題への対応につなげます。
同盟国・同志国との連携も強化いたします。宇宙安全保障構想の実現に向けた、連合宇宙作戦イニシアチブや、アメリカと共に進める月面探査計画であるアルテミス計画を着実に推進いたします。
特に、アルテミス計画においては、日本人宇宙飛行士の、初の月面着陸の機会が十分に確保できるよう、NASA(アメリカ合衆国航空宇宙局)と交渉を加速いたします。
また、持続可能な形で利用できる宇宙空間を次世代に引き継ぐべく、G7広島サミットで合意した、宇宙デブリへの対策も進めます。
宇宙デブリ除去の実証衛星を打ち上げ、世界に先駆けて優良事例を作るとともに、国際的なルールの形成に向けた取組を加速いたします。
関係閣僚は、本工程表に基づき、高市大臣を中心に、連携して取り組んでください。」