政府与党連絡会議
令和5年12月6日、岸田総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「先週11月29日、令和5年度補正予算が成立いたしました。速やかな成立に御尽力いただいた与党の皆様方に深く感謝申し上げます。
今般の補正予算は、デフレ完全脱却のための総合経済対策の裏付けとなるものであり、一刻も早く、国民の皆様にお届けしていく必要があります。
何よりも重要なのは、物価上昇を上回る賃上げ。このため、岸田政権として、政労使連携しての賃上げ、所得税・住民税の定額減税、賃上げ促進税制の強化、価格転嫁対策、賃上げの原資となる企業の稼ぐ力を強化する供給力の強化などに、総合的かつ全力で取り組んでまいります。
そのためにも、スタートダッシュとしての経済対策に続く、来年度の予算編成・税制改正が重要です。先日成立した補正予算と併せ、歳出構造の平時化を更に進めつつ、デフレ完全脱却、すなわち、デフレからの脱却のみならず、低物価・低賃金・低成長のコストカット型経済から、持続的な賃上げや活発な投資が牽引(けんいん)する成長型経済への変革に向けて取り組んでまいります。
COP28(国連気候変動枠組条約第28回締約国会議)においては、多様な道筋の下でネット・ゼロという共通の目標を目指すべきとの我が国の立場を発信いたしました。日本は排出削減対策の講じられていない新規の国内石炭火力発電所の建設を終了していくとの表明を行いました。また、2030年までに世界全体の再エネを3倍、エネルギー効率を2倍にするとの目標に、多くの国と共に賛同いたしました。
イスラエル・パレスチナ情勢については、COP28の機会に、イスラエルのほか、カタール、トルコ、エジプト、ヨルダンといった地域のキープレイヤーの首脳と直接会談を行い、また、イラン大統領と電話会談を実施いたしました。人質の即時解放、人道状況の改善、事態の早期沈静化に向け、G7の場を含め、外交努力を更に積極的に続けてまいります。
先週のオスプレイ墜落事故については、地域の皆様に大きな不安を与えるものであり、誠に遺憾です。米側に対し、安全が確認されるまでオスプレイの飛行停止を引き続き求めてまいります。
自民党の各派閥の関係団体における政治資金収支報告書については、訂正が必要な場合には、適切に訂正を行うとともに、丁寧に説明するよう、幹事長を通じて指示しており、引き続き対応を徹底させます。
その上で、各政策グループの活動について、国民に疑念を持たれていることは遺憾です。政治の信頼を回復するため、自民党としても強い危機感をもって、この問題に一致結束して対応してまいります。この後、自民党の幹部の皆様とも、当面の対応について相談いたします。
今国会も最終盤となりました。改めて、気を引き締めて、残る法案の審議に臨み、成立に万全を期してまいります。与党の皆様の御協力を改めてお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。」