経済財政諮問会議
令和5年11月6日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和5年第14回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では、マクロ経済運営(金融政策、物価等に関する集中審議)及び中長期の経済財政運営について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、最初に、総合経済対策の策定を踏まえたマクロ経済運営の議論を行いました。
我が国経済は、デフレ脱却の千載一遇のチャンスを迎えています。しかし、現時点では、賃金上昇が物価高に追いついておらず、これを放置すれば再びデフレに戻りかねません。この千載一遇のチャンスを逃すことなく、デフレから完全に脱却するため、今般の総合経済対策では、賃上げの原資となる企業の稼ぐ力を強化する供給力の強化を最も重要な柱としています。
本経済対策をスタートダッシュとして、構造的な賃上げや活発な設備投資により経済が好循環する新しいステージへと移行させていくため、今後3年程度の変革期間において、人への投資の拡大を図るとともに、DX(デジタル・トランスフォーメーション)やGX(グリーン・トランスフォーメーション)などの攻めの投資や新技術、新市場などのフロンティアの開拓、デジタル技術の社会実装等、供給力の強化に向けて思い切った施策を、集中的に講ずることが必要です。
他方、デフレに後戻りしないための一時的な措置として、国民の可処分所得を下支えすることも重要です。来年の春闘に向けて経済界に対して、私が先頭に立って賃上げを働きかけてまいります。その上で、給付金の支給を先行させ、所得税・住民税の定額減税を実施いたします。
まずは、本経済対策の早期の実行に向けて、その裏付けとなる補正予算を速やかに編成し、臨時国会に提出して、早期に成立させます。続けて、令和6年度予算や規制・制度改革により第二の矢を放ち、新しいステージに向けた動きを確実なものとしてまいります。
続いて、中長期の重点課題について議論を行いました。
私は、今国会の所信演説の中で、日本国民が『明日は今日より良くなる』と信じられる時代を実現すると申し上げました。日本の経済社会はどう変化していくべきか、その変化を力にしていくためにはどういった取組が必要なのか、新藤大臣においては、本日の議論も踏まえつつ、広く有識者の知見を集めながら、中長期の重点課題についての検討を進め、その成果を諮問会議に報告してください。」