政府与党連絡会議
令和5年10月3日、岸田総理は、総理大臣官邸で政府与党連絡会議に出席しました。
総理は、冒頭の挨拶で次のように述べました。
「ただいま官房長官からありましたように、本日は内閣を改造し新たな内閣になって初めての政府与党連絡会議となります。引き続き、自民党公明党の固い結束の下、政権運営に取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いをいたします。
内閣改造後の政府の取組ですが、まず先日、国連総会ハイレベルウィークのため訪米し、一般討論演説やFMCT(核兵器用核分裂性物質生産禁止条約)ハイレベル記念行事、ウクライナ問題安保理特別会合などに出席いたしました。国際社会が複合的な危機に直面する今こそ分断対立ではなく、協調に向けた取り組みが必要であり、人間の尊厳、これをキーワードとさせていただきましたが、人間の尊厳が守られる世界を目指し、地球規模課題へのグローバルサウスとも協力して対応すること、法の支配を守り抜く国連の機能を強化すること、また、核軍縮不拡散の主流化、これらの必要性を強く訴えてまいりました。
帰国直後の先週9月25日、経済対策について私からその目的や、柱立てを説明するとともに、26日に全閣僚に対して策定指示を行いました。経済成長の成果を的確に還元するとともに、長年続いてきたコストカット型の経済から歴史的転換を図ってまいります。27日には、新しい資本主義実現会議を開催し、賃上げ税制の減税措置の強化など、さまざまな税制措置の検討を含む重点項目を取りまとめました。28日には物流の現場を視察し、29日にはインボイス制度円滑実施推進に関する関係閣僚会議を開催いたしました。今後も中小企業、農林業などの現場を視察してまいります。与党の皆様におかれましても、十分に検討を進めていただき、政府に御提言をいただきたいと考えております。御提言も踏まえ、今月末をめどとして経済対策を取りまとめます。経済対策を取りまとめた後、速やかに補正予算を編成し、臨時国会に提出したいと考えております。27日(注)には、認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議、ここで言う「幸齢社会」の幸は幸せという文字でありまして、これは自民党公明党も従来からこういった言葉を使っていると確認しておりますので、政府においても使わせていただきましたが、こうした認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議、これを立ち上げました。年末にかけて議論を深め、認知症基本法の施行に先立って意見の取りまとめを行います。認知症を含む高齢者の方々が尊厳や希望を持って暮らせ、安心して歳を重ねられる「幸齢社会」を実現してまいります。昨日2日には、こども未来戦略会議を開催いたしました。こども・子育て政策に関しては、先週には若い世代の所得向上と人手不足の解消の観点から、年収の壁支援強化パッケージを決定し、今月から実施してまいりますが、今後とも6月に策定したこども未来戦略方針に基づく支援策、スピード感のある実行を図ってまいります。
そして、本日は内閣改造に伴う新任の内閣総理大臣補佐官にも私の後ろに座ってもらっています。農山漁村地域活性化担当の小里(おざと)泰弘補佐官は、本日は用務の都合で欠席でありますが、向かって右から国家安全保障に関する重要政策及び核軍縮・不拡散問題を担当する石原宏高補佐官、女性活躍及び高齢者消費者対策を担当する上野通子(みちこ)補佐官、そして賃金・雇用を担当する矢田稚子(わかこ)補佐官です。大臣、副大臣、政務官はもちろんのこと、ただいま御紹介しました。総理大臣補佐官とともに先送りできない課題に一つ一つ取り組んでまいります。与党の皆様の御理解と御協力をいただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。」
(注)「29日」と発言しましたが、正しくは「27日」です。