経済財政諮問会議
令和5年9月26日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和5年第12回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では、新内閣・諮問会議における重点課題及びマクロ経済運営(金融政策、物価等に関する集中審議)について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日、新内閣最初の経済財政諮問会議を開催し、新内閣におけるマクロ経済運営の課題について議論を行いました。新内閣におけるマクロ経済運営の最重要課題は、長年続いてきたコストカット型の経済から、活発な設備投資や賃上げ、そして人への投資による経済の好循環を実現し、経済の熱量を感じられる、適温経済の新たなステージへの移行を確実に進めることです。
このため今後3年間を変革期間として集中的に取り組むためのスタートダッシュとして、本日の閣議で総合経済対策の取りまとめを指示いたしました。
本対策により、第1に、燃料油価格、電気・ガス料金の激変緩和措置を講ずるとともに、厳しい状況にある生活者、事業者の方々をしっかり支え、足下の急激な物価高から国民生活を守り抜きます。
第2に、地方中堅・中小企業を含めた持続的賃上げ、年収の壁を乗り越えるための支援による、若い世代の所得向上、観光立国、農林水産品の輸出拡大等を通じた地方の成長の実現を図ります。
第3に、成長力の強化・高度化に資する国内投資を促進し、GDP(国内総生産)ギャップが解消に向かう中で、単なる需要追加ではなく、生産性向上、供給力強化と構造的賃上げの環境整備を進めてまいります。
第4に、人口減少を乗り越え変化を力にする社会変革を起動・推進いたします。デジタル技術の活用や、規制制度改革など、様々な手法で社会問題にきめ細かく対応してまいります。
第5に、国土強靱(きょうじん)化・防災・減災など、国民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。
今後、精力的に検討を進め、10月末をめどに取りまとめます。これを取りまとめた後、速やかに補正予算の編成に入ります。また、中期的に持続可能な経済社会の実現に向けては、本日の議論にもありましたが、急速な少子高齢化の下、人手不足が進む中での国づくりを進めていくための諸課題に、適切に対処していくことが求められます。
経済財政諮問会議においては、こうした中長期の課題への対応方針を示しつつ、関係する他の会議体とも連携して、政策を具体化していただきますようお願い申し上げます。」