令和5年度総合防災訓練
令和5年9月1日(防災の日)、岸田総理を始めとする全閣僚参加の下、令和5年度総合防災訓練が行われました。
今年度の訓練は、午前7時10分頃、東京都23区を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生したという想定で行われました。
総理は、訓練として、総理大臣官邸へ徒歩で参集し、第1回緊急災害対策本部会議及び臨時の閣議を開催した後、記者会見で地震の概要及び政府の対応状況を説明し、国民への呼び掛けを行いました。
その後、政府調査団として、ヘリコプターで相模原市の九都県市合同防災訓練会場へ移動しました。会場では、救出救助・消火訓練、ミニチュア避難所を視察し、続いてマンホールトイレ設営体験、バケツリレーによる消火体験を行い、医療救護・消火訓練の視察を行いました。
総理は、訓練の閉会式の挨拶で次のように述べました。
「本日、相模原市を始めとする関係機関の参加を得て、第44回・九都県市合同防災訓練が実施されました。閉会式に当たりまして、一言御挨拶申し上げます。
我が国は、その自然条件から、地震、台風、豪雨、火山噴火等の様々な災害が、場所を問わず、発生しやすい環境にあります。
本年も、5月に石川県能登地方を震源とする震度6強の地震が発生したほか、6月から8月にかけては、全国各地で記録的な大雨が降るなど、大きな被害が発生したところです。
これらの災害でお亡くなりになられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞いを申し上げます。
本日は、大正12年に発生した関東大震災から、ちょうど100年目の節目に当たります。関東大震災は、近代日本の首都圏に未曾有(みぞう)の被害をもたらしました。
建物の倒壊や火災等により、多くの方が犠牲となった教訓を踏まえ、建物の耐震化や防火性能の向上、延焼を食い止めるための幅の広い道路や公園の整備など、災害に強いまちづくりが進められました。
首都直下地震を始めとする大規模災害のリスクに直面する現代の私たちは、関東大震災の記憶を風化させることなく、デジタル技術も活用しながら、創意工夫を凝らして災害に強い国づくりに取り組んでいかなければなりません。
政府としては、国民の生命・財産を守るため、今後とも、災害対策に万全を期してまいります。
また、私たち一人一人が、平素から万一への備えをしっかりと整えておくとともに、実践的な防災訓練を重ねていくことも、非常に重要です。
関東大震災100年を契機に、改めて、それぞれの立場で、防災について考え、災害に備える機会としていただきたいと思います。
終わりに、本日、熱心に訓練に取り組んでいただいた皆様に感謝を申し上げ、私の御挨拶とさせていただきます。」