大阪・関西万博に関する関係者会合
令和5年8月31日、岸田総理は、総理大臣官邸で大阪・関西万博に関する関係者会合を開催しました。
総理は、まとめの挨拶で次のように述べました。
「2025年の大阪・関西万博開催まで、いよいよ600日を切りました。その中で、建設土木業界全体の人手不足や資材価格の上昇などにより、海外パビリオンの建設や会場インフラ整備の遅延など、さまざまな課題が生じています。万博の準備は、まさに胸突き八丁の状況にあります。
極めて厳しい状況に置かれていることを改めて直視し、正面から全力で取り組んでいかなければなりません。本日、こうした形で関係者の皆様方にお集まりいただきましたのは、まずこの危機感を政府、大阪府、大阪市、万博協会、そして経済界が共有するためのものであります。そして、これまで以上に緊密に連携し、まさにオールジャパン一丸となって成功に向けてラストスパートをする決意を確認するためのものであります。万博の成否には、国際社会からの日本への信頼がかかっています。私は内閣総理大臣として万博成功に向けて、政府の先頭に立って取り組む決意であります。
会場建設及び海外パビリオンの建設について楽観できる状況にはありません。関係省庁を挙げて参加国、政府、建設事業者それぞれとの意思疎通をさらに強化し、契約締結に向けた取り組みを加速していく必要があります。また、交通アクセスなど施工環境の改善にも取り組んでいく必要があります。大阪府、大阪市の協力が不可欠な課題であり、ぜひよろしくお願いしたいと思います。そして、このパビリオン建設だけではなくして内装、外装、展示の準備を円滑に進めるためにも、参加国及び建設事業者への支援が不可欠です。博覧会協会とともに政府も前面に立って参加国と施工事業者の間に立って調整を行ってまいります。
大阪・関西万博は、イノベーションの力で変革する日本の姿を世界に発信する絶好の機会です。テーマ館や民間パビリオン、イベントを含め魅力あるコンテンツの充実が重要です。経済界の皆様の御貢献にも心から期待をしております。また、安全確保は万博の成功に必要不可欠であり、近年の警備事案や事故を踏まえて万博誘致当時よりも高い水準が求められています。会場内の安全確保に万全を期してまいります。
万博の準備を円滑に進めていくためには、博覧会協会の体制強化が必須です。それに経産省を中心に、これまで60名近くの職員を政府から派遣していますが、このたび財務省、経産省から局長級の派遣を始め、各省が要所要所に幹部を派遣することといたします。政府と緊密に連絡をとり、オールジャパン一丸となって力強く進んでいくための中核としてしっかり働くことを期待いたします。
最後に重ねて申し上げます。2025年の大阪・関西万博の成功に向けて、関係者一丸となって準備を進めたいと思います。私も政府の先頭に立ちます。吉村知事、横山市長、万博協会、そして経済界の皆様方、ぜひ皆様方におかれましても、御協力をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。以上です。」