GX実行会議
令和5年8月23日、岸田総理は、総理大臣官邸で第7回GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議を開催しました。
会議では、我が国のグリーン・トランスフォーメーション実現に向けてについて議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「世界の主要国でGXに関する政策競争が加速しています。カーボンプライシングとグリーン投資促進策を組み合わせ、経済成長と脱炭素の二兎(にと)を追う政策競争です。
この政策競争の中で、我が国が掲げた成長志向型カーボンプライシング構想を迅速に、そして、効果的に実行してまいります。その成否は、21世紀前半の我が国経済力を大きく左右するとの認識をもって、政府を挙げて、取り組んでまいります。
第一に、投資促進効果の高いカーボンプライシングです。2026年度から制度を本格稼働させるべく、今年度からGXリーグにおいて、排出量取引制度の試行を開始いたします。こうした先行的取組に参画し、脱炭素と経済成長の両立に果敢に取り組む企業に対し、思い切った投資促進策で応えていきます。
第二に、過去に例のない投資促進策です。GX推進法によって、これまでの単年度予算ではできなかった、中期的な投資促進策に、政府がコミットできるようになりました。思い切った中期的な支援策と、値差支援制度や新規制の導入をパッケージにして、主要分野について、提示していきます。
第三に、くらしGXの推進です。国民それぞれが脱炭素に貢献し、しかも、家計の負担減につながる、住宅の断熱や、ヒートポンプ、電動車の導入拡大など、くらし関連部門のGXに思い切った支援策を、速やかに具体化いたします。
第四に、産業のGXです。ものづくり産業のGXは、日本経済の成長と安全を支えるために不可欠です。リスクをとって先行投資を行う企業を強力に支援し、国際的に競争力のあるGXサプライチェーンを早急に立ち上げます。あわせて、GX製品が公正に評価されるようにするため、新たな規制・制度の導入を行ってまいります。
第五に、GXを推進するための金融です。今年度内に、国際認証を受けたトランジション・ボンドを国として世界で初めて発行いたします。これを、アジアの膨大な脱炭素投資を視野に置いた、民間トランジション・ファイナンスの活性化に向けて、展開してまいります。
年末までに、以上のような取組を分野別投資戦略と先行5か年のアクションプランとして、西村担当大臣を始め、関係閣僚の連携を密にして、取りまとめてください。」