経済財政諮問会議
令和5年5月15日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和5年第6回経済財政諮問会議を開催しました。
会議では、マクロ経済運営等について議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、金融政策・物価等に関する集中審議及びマクロ経済運営の在り方について御議論いただきました。
我が国を取り巻く環境が大きく変化し、先行きの不確実性が高まる中で、政府と日銀が密接に連携を図りつつ、マクロ経済運営を行う重要性が高まっています。
政府としては、構造的な賃上げの実現を最重要課題とし、本日の議論にもあったように、今年度30年ぶりの高い水準となる賃上げを、賃金上昇やコストの適切な価格転嫁・マークアップの確保を伴う賃金と物価の安定的な好循環へとつなげてまいります。
あわせて、グリーン、イノベーションを始めとする計画的で重点的な官民連携投資の拡大を進めます。
こうした取組を通じ、成長期待と人々の物価観を共に高め、デフレに後戻りしないとの認識を広く醸成しつつ、デフレ脱却と持続的な民需主導の経済成長の実現を目指します。
また、特別セッションで有識者の方々に御参加いただき、マクロ経済運営だけでなく、新しい資本主義の取組や国際的な連携の必要性など、大変有意義な御指摘を頂きました。
特に、政府が供給サイドに働きかけ、民間投資を喚起する取組を重視する考え方は、主要国共通の政策認識となってきています。その背景として、人への投資、グリーン、経済安全保障など、市場や競争に任せるだけでは過少投資となりやすい分野が今後の成長の鍵となっていることが挙げられ、こうした分野で、官が呼び水となって、民間投資を拡大していくことが重要です。
正に、新しい資本主義を通じて、経済の付加価値を高めつつ、企業が上げた収益を労働者に分配し、消費も企業投資も伸び、更なる経済成長が生まれるという成長と分配の好循環を成し遂げ、分厚い中間層を復活させていきます。
本日頂きました御意見も踏まえ、来るG7サミットで、各国とマクロ経済政策を共有するとともに、骨太の方針の策定を進めてまいります。」