日本医師会赤ひげ大賞表彰式
令和5年3月3日、岸田総理は、都内で開催された第11回日本医師会赤ひげ大賞表彰式に出席しました。
総理は、祝辞で次のように述べました。
「御紹介いただきました、内閣総理大臣の岸田文雄でございます。本日、栄えある、日本医師会赤ひげ大賞及び赤ひげ功労賞を受賞された皆様方に、心からお慶(よろこ)びを申し上げます。また、支えてこられた御家族の方々にも、心からお祝いを申し上げる次第でございます。
日本医師会赤ひげ大賞は、地域の医療現場で、長年にわたり活躍されてこられた医師にスポットを当てて、顕彰することを目的として創設され、ただ今松本会長からもお話がありましたように、今年度で第11回目を迎えられたということであります。
今回、受賞された皆さんは、農山村などの地域において、小児医療、精神保健を始め、地域に密着した医療を実践して、地域医療を支えていただいている方々であると伺っております。
長年にわたり、地域住民の健康を支え続けておられる、皆さんの崇高な使命感と、そして行動力は、正に、現代の赤ひげ先生であり、皆さんの受賞は、全国津々浦々で地域医療に携わっておられる医師の方々の、励みとなるものです。
我が国は、世界最高水準の平均寿命を達成し、これからは、複数の慢性疾患や、医療と介護の複合ニーズを有するお年寄りの方々が、更に増加することが見込まれます。
地域によって人口構造の変化が大きくなる中で、地域において必要なかかりつけ医機能を確保する仕組みを設けるための法案を、政府として、今国会に提出いたしました。
具体的には、国民・患者が、ニーズに応じて、かかりつけ医機能を有する医療機関を適切に選択できるように、情報提供を強化するとともに、医療機関に対してその機能の報告を求め、都道府県がその体制を有することを確認、そして公表し、地域の関係者との協議の場で必要な機能を確保する具体的な方策を検討・公表する、こうした仕組みを設けることとしております。
こうした制度整備を進めることにより、今回受賞された皆さんの取組が、様々な地域に広がっていくよう、後押ししてまいります。
また、新型コロナへの対応についても申し上げます。3年にわたる新型コロナとの闘いにおいて、医療関係者の方々におかれましては、地域の医療体制を支えるため、ワクチン接種など大変な御尽力を頂いており、改めて敬意と感謝を表し申し上げます。
5月8日から、新型コロナの感染症法上の位置付けを、5類感染症に変更することとしております。移行に伴う公費支援、医療体制など様々な政策・措置の対応については、段階的な移行が重要と考えております。医療体制については、幅広い医療機関で新型コロナの患者が受診できるよう、必要となる感染対策を講じつつ、段階的に移行してまいります。円滑に、平時の日本を取り戻していけるよう、万全の準備を進めてまいりますので、引き続きましての御協力をお願い申し上げます。
結びに、日本医師会赤ひげ大賞がますます発展されるとともに、御列席の皆様方のますますの御活躍を心から御祈念申し上げて、お祝いの言葉とさせていただきます。誠におめでとうございます。」