新しい資本主義実現会議
令和4年11月10日、岸田総理は、総理大臣官邸で第12回新しい資本主義実現会議を開催しました。
会議では、企業間の労働移動の円滑化・リスキリング・構造的賃金引上げについて議論が行われました。
総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。
「本日は、企業間の労働移動の円滑化、リスキリング、構造的賃金引上げの議論をキックオフしました。
来年6月までに労働移動円滑化のための指針を取りまとめます。
まず、来春の賃金交渉に向けた賃金引上げについては、その成果に、成長と分配の好循環の実現が懸かっています。物価上昇を特に重視すべき要素として掲げ、これに負けない対応を労使の皆さんには強くお願いいたします。
6月の指針に向けては、労働者に成長性のある産業への転職の機会を与える労働移動の円滑化、そのための学び直しであるリスキリング、これらを背景とした構造的賃金引上げの3つの課題に同時に取り組みます。
構造的賃金引上げを行うため、労働者の立場に立って、企業間・産業間で労働移動したい方は円滑に移動できる労働市場を作り上げます。これは同一企業内にとどまる労働者についても、メリットが及びます。
そして、労働者本人の意思を尊重する市場となるよう、労働者が転職・キャリアアップについて相談し、正確な情報を得て転職する、という一連のプロセスを一気通貫で支援する仕組みを官民協力して作り上げます。
また、労働者自身が主体的にリスキリングの在り方に関与できるよう、企業が支援する体制を整え、政府が支援を行うに当たっても、個人への直接支援を強化します。
さらに、労働政策として、失業者に対する支援と共に、在職者に対する支援や兼業・副業の促進を強化します。
企業側には、経験者採用を進めていくためにも、個々の企業の実情に応じて、日本型の職務給への移行等の賃金の在り方を検討いただきたいと思います。
関係大臣及び委員の皆様方の御協力をお願い申し上げます。」