GX実行会議

更新日:令和4年10月26日 総理の一日

 令和4年10月26日、岸田総理は、総理大臣官邸で第3回GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議を開催しました。

 会議では、GXを実現するための政策イニシアティブについて議論が行われました。

 総理は、本日の議論を踏まえ、次のように述べました。

「本日は、GX実現に向けて5つの政策イニシアティブが示されました。中核となるのは、価格の不安定性や産業・雇用の混乱など、これまで指摘されてきた課題を克服し、経済社会の安定的かつ力強い変容をもたらす成長志向型カーボンプライシングの導入です。
 西村GX実行推進担当大臣には、専門家との集中的検討を踏まえ、次回GX会議において成長志向型カーボンプライシングの具体的な制度案を提示してもらいたいと思います。
 その際、以下の4点を踏まえて検討してください。第1に、成長志向型カーボンプライシングは、炭素に対する賦課金と排出量取引市場の双方を組み合わせるハイブリッド型とするなど、効果的な仕組みを検討するとともに、排出量取引市場では炭素価格の過大な変動を起こさせず、安定化させる公的機能を組み込むこと。
 第2に、エネルギーに係る公的負担の総額が中長期的にも増えないよう、炭素に対する賦課金と排出量取引市場に係る負担を将来的に関連税制などが減少していく範囲内にとどめることを明確に示すことで、企業の予見可能性を高め、産業企業活動の混乱を回避し、民間による大胆な投資を引き出すこと。
 第3に、民間のみではリスク投資が困難な場合において、新たな規制制度による市場づくりとGX経済移行債を活用した投資支援策を併せて講ずることにより、どの分野でどのくらいの投資促進が期待されるのか、今後10年の見通しを示すこと。
 第4に、国内の脱炭素投資やエネルギー関連技術を実装する先導プロジェクトを最大限前倒しし、これらをアジアの膨大な脱炭素需要に連結することで、『成長も、環境も』の二兎(にと)を追っていくものとすること。
 今週、IEA(国際エネルギー機関)のビロル事務局長は、世界は真のエネルギー危機に歴史上初めて直面していると述べました。足元の危機の克服とGXの実行に一体的に取り組み、次回会議には今後10年を見据えた具体的なロードマップの素案を提出して、御議論いただきます。引き続き御協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。」

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