国と地方の協議の場
令和4年10月25日、岸田総理は、総理大臣官邸で令和4年度第2回国と地方の協議の場に出席しました。
会議では、デジタル田園都市国家構想・地方創生及び地方分権改革の推進、新型コロナウイルス感染症対策について協議が行われました。
総理は、終了前の挨拶で次のように述べました。
「地方6団体の皆様方におかれましては、本日も御出席いただき、誠にありがとうございます。また、日々、新型コロナ対策に御尽力いただいておりますこと、心から感謝を申し上げます。
我が国は、コロナ禍を乗り越え、社会経済活動の正常化が進みつつあります。しかし、足下では、ロシアによるウクライナ侵略と円安によるエネルギー・食料価格の高騰、世界の景気後退懸念が、日本の経済の大きなリスク要因となっています。
日本経済の再生を最優先課題とし、物価高・円安への対応、構造的な賃上げ、成長のための投資と改革、この3つを重点分野として取り組んでまいります。
地方の皆様には、臨時交付金を活用して地域の実情に応じた生活者支援、事業者支援を展開していただいております。皆様と連携して、物価高への対応と日本経済の再生を進めていきたいと考えております。
成長のための投資と改革の柱となるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進に向けては、その基盤インフラとなるマイナンバーカードの普及が重要です。令和6年秋の廃止を目指した健康保険証との一体化など、利便性の向上を飛躍的に進め、概ね全ての国民への普及のための取組を加速してまいります。引き続き、地方の皆様には、交付申請の促進をお願いしたいと思っております。
新型コロナ対応については、先月から、オミクロン株に対応した新型ワクチンの接種を開始しております。
また、冬に向けては、新型コロナとインフルエンザの同時流行の可能性が指摘されています。外来等の保険・医療体制の更なる拡充や国民への周知広報が必要です。
これらについて、地方の皆様との連携が不可欠です。引き続きよろしくお願い申し上げます。
さらに、これらの課題に対応するため、今月中に総合経済対策を取りまとめ、今国会に補正予算を提出いたします。その際、地方の皆様が独自の地域活性化策を含めて事業を円滑に実施できるよう、今年度の地方交付税の増額を盛り込む方向で調整しております。
地方の皆様に御協力いただき、いち早く国民にお届けし、国民の暮らしを守り、この国の未来を切り拓(ひら)いてまいります。
あわせて、旧統一教会問題については、被害者の相談・支援体制を構築しております。地方の相談窓口においても被害者に寄り添っていただくようお願いいたします。
最後になりましたが、今後とも、皆様の御意見に耳を傾け、よく連携して、政策を一つ一つ、果断に、そして丁寧に実施していく考えです。引き続きましてよろしくお願い申し上げて御挨拶とさせていただきます。」